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ストロー廃止、レジ袋有料化も

 海洋プラスチック問題は投資家も注目している。企業のリスクと見ており、この問題にどう対応しているかが投資判断に影響する可能性がある。今年6~7月には、米マクドナルドと米スターバックスが相次いでプラスチック製ストローの廃止を打ち出すなど、海洋プラ対策で先行する企業も登場した。日本国内では、すかいらーくホールディングスやセブン&アイ・フードシステムズ、ロイヤルホールディングスといった大手外食チェーンがプラスチック製ストローの廃止に動いている。

 世界ではプラスチック規制が強化される傾向にある。例えば、EU(欧州連合)は10月、食器やストロー、綿棒などの使い捨てプラスチック製品を2021年から禁止する規制案を可決した。一方、日本政府は「プラスチック資源循環戦略」の策定作業を進めている。現在、パブリックコメント中の戦略案には、「2030年までに容器包装など使い捨てのプラスチックを25%削減する」「2035年までに使用済みプラスチックを熱回収を含めて100%有効利用する」「2030年までにバイオマスプラスチックを約200万t導入する」といった数値目標を盛り込んだ。

 数値目標に加えて、「レジ袋の有料化義務化」を明記した点にも注目が集まっている。有料化はスーパーやコンビニエンスストアなどが対象になるもようだ。既に一部のスーパーが自主的に有料化を始めているのに対して、コンビニはこれまで有料化をためらってきた。コンビニは出先でふらりと立ち寄るケースも多く、有料化すれば買い物客の利便性を損なうからだ。だが、今回の戦略を取りまとめる議論の場では、有料化自体に大きく反対する声は上がっていない。コンビニ最大手のセブンイレブンは「業界団体と連動して、あらゆる可能性を視野に入れて検討していく」(セブン&アイ・ホールディングス)と、レジ袋の有料化に含みを持たせる。

 海洋プラスチック問題への関心は、今後さらに高まることが予想される。プラスチック製品を扱う企業は、リユース・リサイクルや素材の代替など技術開発を加速させることが重要になる。