ニュージーランドといえばラグビー。代表チーム「オールブラックス」は世界ランキング1位で、ワールドカップも2連覇中という国民的スポーツだ。ルールをいまいち理解できない私も、試合でみせるオールブラックスの迫力にはいつも圧倒される。
そんな世界最高レベルのラグビーを観戦する際、ニュージーランド人にとって欠かせない食べ物があるという。スポーツ観戦に限らず、日常的にもよく食べるというニュージーランド人がこよなく愛する国民食とは……。
「パイですね」
そう教えてくれたのはニュージーランド出身のヴァネッサさん。東京の白金台にあるニュージーランドのデリを扱ったお店「キーウィキッチン」のオーナーだ。キーウィキッチンは銀杏並木が有名な白金台の象徴「プラチナ通り」の一角にある。
「パイはランチや小腹が空いた時に食べます。カフェでよく食べますが、コンビニやガソリンスタンドに併設するお店で買うことも多いですね。そういったお店には必ず焼いたパイを保温しているパイウォーマーがあって、好きなパイを自分で取ってレジに持っていくんです」
なんだか日本のおにぎりみたいな感じだなあ。そうつぶやくとヴァネッサさんは「そうそう、それくらい身近よ」と笑顔でうなずく。
「小さい頃は、車でおばあちゃんの家に行く時はいつも途中でお店に寄って買ってもらいました。それから、私が通った小学校には週に1回、ワゴンがパイを売りに来るんです。その日はお弁当ではなくおこづかいを持っていってパイを買う。毎週、その日を楽しみにしていたものです」
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