接客、受付をAIで肩代わり

 で、ここからが本題。「AI・人工知能EXPO」で分かった、予想より早めにAIに乗っ取られそうな仕事をいくつか紹介しようと思う。まず製品やサービスで多かったのは、チャットボットと呼ばれるAIの会話ロボット。ロボットといっても、動くとガチャガチャうるさくて、頭にアンテナが回ってるあれではなく、本当はAIを使った「自動会話プログラム」といって、コンピュータのなかで働く無形のプログラムのことを指す。

 例えば「AIコンシェルジュ」(シーエスレポーターズ)というサービスは、自動車販売や住宅、旅行業界などの窓口で活躍するチャットボット。ゴーグルを装着するとVR(仮想現実)の営業マンが目の前に登場、AIが客との会話によってニーズを探り、適切な商品をリアルなVR画像で紹介する。そういえば、こうしたチャットボットがカスタマーサポートを担当する企業のサイトに出くわすことも多くなったし、社内のIT絡みのトラブルを解決するチャットボットを導入している企業も多い。AIサービスのなかでは一番盛り上がってる花形分野なんだろう。

 また、「エルザジャパン」のブースには、ソフトバンクのロボット「ペッパー」のベースとなったヒューマノイドロボット「NAO」もいた。身長58cmのAIロボットで、カスタマイズすると、受付、接客、教育、ヘルスケアなどをこなす。すでに多くの施設で導入されているが、ペッパー同様、キュートな外見で人の心の垣根を取り払うのが得意。こんな営業マンがショールームにいたら、つい心を許してべらべらしゃべって、あっという間にいろいろ買わされることウケアイだ。

受付、接客、教育、ヘルスケアなどをこなすヒューマノイドロボット「NAO」。

 というわけで、受付、コンシェルジュ、接客などの仕事は、すでにAI侵略の足音が聞こえている。続いて経験がモノを言うはずの専門的な仕事も、うかうかしていられない。スーパーの売り場にある食品をかざすと、AIの映像解析技術で食品を判別し、レシピまで提案してくれるスマートカート「ロボカート」(Automagi)や、味を鑑定し見える化する「Gastrograph AI」(コーンズテクノロジー)など、料理家や味覚鑑定士などの仕事も危ういか。