それはもう大変な人出だった。何って、6月28日から3日間開催された「第1回AI・人工知能EXPO」だ。ディープラーニングだの、チャットボットだの、意味はよく分からないけど最近やたら聞くようになったAI関連商品や関連サービスを扱う企業110社が集まり、「いいコ(AI)がいまっせ!」と言わんばかりに売り込むBtoBの商談会となっている。

実際にAI導入を検討している企業の担当者はもちろんのこと、「はやりもんだから行っとく?」的な物見遊山のビジネスパーソンなどが大挙して詰めかけ、一般の入場はできないにも関わらず会場は初詣レベルの混雑ぶり。3日間で来場予測の3倍近い、4万人を集めたらしい。
もう耳にたこだろうが、念のため。AI(人工知能)とは、学習したり、考えたりなんかもできてしまう、人の頭脳を真似たコンピューターのこと。人の二番煎じとはいえ、人と違って、あっちの記憶装置は無限大。チェスなど、すでに人より頭が良くなっている分野もあったりして、十数年後には人を助けるどころか、人の仕事を奪うんじゃないかという懸念の声も大きくなっている。
そうして「X年後に人の職業のアレがなくなる、コレがなくなる」予測は花盛りだが、「AI・人工知能EXPO」を歩いて驚いたのは、性能はともかく、思った以上にAIを名乗る商品やサービスが早くも実用化されているってこと。それも、「AI、今なら9万8000円!」とか、「AI一式400万円! 達成率により返金も」とか、まるで「AI」っていう人気ブランドの家電みたいにライトな感じで営業されていた。
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