テレビの情報番組では「アウフヘーベン」で大喜利

 政界からはほかに、小池百合子東京都知事が放った「アウフヘーベン」も、久々のヒットの予感。寄稿した「文藝春秋7月号」に、豊洲移転問題について「ここはアウフヘーベンすることだ」と書いたことが話題になり、6月9日の定例会見でも「アウフヘーベン」の意味することについて問われるなどして、この言葉が昼の情報番組などで一躍脚光を浴びた。

 そもそもは哲学用語で、辞書を引いてもさっぱり意味が理解できないほど難解な言葉。まあ今回は、築地か豊洲かに絡めて、「どちらか一つを選ぶのではなく、どちらも高めていいとこ取りする」みたいな意味とされることが多いようだ。ちなみに哲学かぶれの昔の大学生が、「妥協」をかっこよく言うときにアウフヘーベンを使ったという話も聞いたことがある。

 そんな分かりにくい言葉だけに、情報番組の例えも、飛ばす飛ばす。「カレーを食べたいAさんとパンを食べたいBさん。アウフヘーベンするとカレーパン」とか、アウフヘーベン大喜利が各情報番組で展開された。ほかの番組でも、「イチゴ大福」を例に出したり、ソバと丼で「丼付きソバ定食」とか、もう何の話だっけ?状態に。

 また名古屋の情報番組では「天むす」「小倉トースト」などを例に律儀に地方色を出したりとか、ヘーゲル先生も草場の影で混乱しそうなトンデモ例が続出だ。

 政治以外では、ブルゾンちえみの「35億、あと5000万」(地球上の男性の数を指した決めぜりふ)とか、バツイチならぬ「没イチ」(配偶者を亡くして独身になった人)とか、線路に逃げる人続出で加入者が急増しているという「痴漢えん罪保険」とか、秋篠宮家の長女、眞子さまと婚約間近とされる小室圭さんが過去に務めていた「海の王子」(コンテストで選ばれる湘南江の島の観光PR役)とか、今年の上半期も新語流行語はけっこうな豊作ということは分かった。ただし、シメの言葉が思い浮かばないので、ここはとりあえず「祈ります」。