けっこうな得意分野だったはずの文房具への情熱が、一気に冷めたのは2015年のこと。文房具好きの小学生が夏休みの宿題で作った手書きの「文房具図鑑」がネットで紹介されてからだ。その後、彼の宿題は「文房具図鑑」というタイトルで本当に書籍化されたのだが、まあとにかく、大人顔負け…とか言ってる場合じゃないほど、よくできた図鑑となっていた。

 毎日文房具を使うのは小学生の仕事みたいなもんだから、なんせユーザー視点がビシバシ鋭いし。商品へのヘンな気遣いとかは、もちろんあるわけないし。これは、逆立ちしても自分には作れない…。そんな敗北感から、犬で言うとすっかり尻尾が股の間に入り込んだ状態となり、同時に文房具への興味を失ってしまった。

 あれから1年半。久しぶりに、百貨店などの文房具売り場をのぞいてみて、驚いた。アナログが基本の文房具業界、目まぐるしく変わるデジタル業界ほど、進化はしてないだろうとタカをくくっていたのだが、これがそうでもない。見たこともないものがけっこうある。

 ここは、おこずかい制じゃない大人の特権を発動。大人なら、好きなモノを好きなだけ買えるもんね。片っ端から買ってみることにした。

今回購入したユニークな文房具。写真上から、揺れ動く伝言メモ、2枚刃の鉛筆削り、メモ帳を機能的に変えてくれるマスキングテープ。

文具店ではマステ売り場が拡大

 文房具売り場の変化その1は、マステ売り場の拡大だ。あー、宣伝と分からないように宣伝するやつね…って、ちがーう。それはステマ(ステルスマーケティング)。マステとは、マスキングテープの略で、女子の間ではもう何年も前からはやっているカラフルなテープのことを言う。

 何に貼ったらいいのか分からないけど、かわいいものを見つけると女子ならつい買ってしまう。そんなファンシー系シールやステッカーがテープ状になったものと考えればいい。「マスキングテープ」を名乗るだけに、貼っても簡単にはがせるところがポイントで、例えばカードや写真アルバムをマステで飾って、オリジナルものに仕上げたり。壁や電化製品に貼って、部屋のアクセントにしたり。雑貨店などでは、ずいぶん前からマステコーナーは定番になっていた。