全3930文字

食べログに頼らない

 実際、せっかくラーメンを食べて、「美味しい、幸せ」と感じられても、自分を信じられない人は、そのラーメンが、食べログなどで酷評されていたら、急に自分が味音痴なような気がして、幸せが崩れてしまうこともあるだろう。

 自分が可愛いと思ってつきあっている彼女が、周囲から「あんな女のどこがいいの?」といわれるとがっかりすることもあるだろう。

 自分の評価を信じていれば幸せでいられるのに、そうでないと簡単に不幸せになってしまう。

 自分を信じられない人は成功するテクニックなどを試せないので、より不幸になっていく。

 私もさんざん受験勉強法の本を書いてきたが、うまくいった人もたくさん知っているが、うまくいかなかった人も確かにいるようだ。

 ただ、今勉強ができない人がやり方を変えない限り、まず受験の世界の成功者になれないこともほぼ間違いないことだ。

 自分を信じられない人は、「どうせ東大を出た人の書いた本なんて、自分に当てはまるわけがない」と試すどころか、手に取ることもないようだ。逆に自分を信じられる人なら、私のやり方が合わないで成績が上がらなくても、他の著者の勉強法をチャレンジするだろう。

 私としては、何人も自分の勉強法で、劣等生だった人が一流大学に入っているのを知っているし、そもそも、地方の受験生にチャンスを与えるために書いているのだが、逆に首都圏や京阪神のできる子しか、最近は私の本を買ってくれないようだ。もしかしたら自分を信じているような子は大都市圏に多いのかもしれない。結果的に大都市と地方の格差を余計に広げているようだ。

 この「試そうとしない」という生き方はかえってリスクである。前述のように、上に言われたことをやっているだけだと昇進も成功も難しい時代では、いろいろなことを試せることが、成功のカギとなる。打席に立たない限り、ヒットは生まれないのだから。

 自己啓発的な心理学の権威、アドラーがいうように、自分のライフスタイルを変えることができれば、性格は死の直前まで変えられるというのも、自分を信じられなければ、それを試す気になれないはずだ。

 うまくいっている人がいるのだから、自分も例外でないはずと思える、自分を信じる力がこれからの時代、ますます必要となってくるだろう。

 私も、成功者と言えるかどうかはわからないが、本を出し続けたり、映画監督などあれこれとチャレンジを続けることができるのは、エリクソンの言葉と出会って、自分を信じるようにしているからだと考えている。