中国の買収攻勢に日本は無防備

 これはすでに始まっていることだが、冷戦が終わり、中国が準資本主義化した現在、軍事力による国防より、外国資本による侵略やIT化によって、情報を握られたり、攪乱させられたりすることの防衛の方が重要だという声をよく耳にする。

 8月に米国では、外国投資リスク審査近代化法という法律が成立している。中国などに技術が流出しないように、重要な技術を持つ会社に、外国が投資してきたり、買収をしようとした際にそのリスクを審査して止めることができる法律だ。

 日本の場合、小さな島が侵略されないかということには非常にナーバスなのに、日本のたとえば皇居の周りのような大事な土地を中国企業に買収されたり、日本のハイテク企業を中国が買収しようとしてきたときなどには、あまりに無防備だ。戦争で領土を万が一取られるようなことがあっても、金を払えば、その土地の開発も可能だろうし、そこに観光に行けるだろうが、外国人に土地を買われたら、日本国内であっても、そこに足を踏み入れたら不法侵入で日本の警官に逮捕されるというのに。

 私が2022年問題と呼んでいることがある。それは2013年に中国の政府系のシンクタンクがまとめた報告書によると、中国が米国をGDPで抜かすということだ。

 習近平が任期を伸ばしたことを正当化するためにも、多少中国経済が失速しても、人民元を切り上げしてでも、これは実現すると私は見ている。少なくとも人口が圧倒的に多いのだから、いつかは逆転する。

 これだって、その後の世界の勢力地図に大きな影響を与えるだろう。購買力の大きい国やお金を持っている国に頭が上がらないのが現状なのだから。

 今回、私が示したパラダイムシフトはあくまで例であって、あちこちで生じているはずだ。少なくとも、多くの分野でこれまでの常識が通じなくなっていることを意識しないとサバイバルできるとは思えない。

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