高齢者に免許返上を求めるなら、若者の免許取得年齢を引き上げるべき

 警察庁は、免許保有者の年齢別の事故割合も発表している。平成27年の統計をみると、免許保有者10万人当たりの死亡事故割合は、65歳以上で5.84件、70歳以上で7.37件、75歳以上で10.53件だ。30~39歳であれば3.41件なので確かに高い。

 高齢者の死亡事故割合が多くなるのは、運転者本人が事故で死ぬ確率が高いという背景があるからだ。ただ、75歳以上の高齢ドライバーが1万人いたとして、9999人は死亡事故を起こしていないという見方もできる。それでも免許を返さないといけないのだろうか?

 死亡事故率が高いから免許を返せというのなら、16~24歳は7.66件で70歳以上の高齢ドライバーより死亡事故を起こしているのだから、免許の取得年齢を25歳まで引き上げろというのでなければ、高齢者差別と言われても仕方ない。

 死亡事故でない事故全体をみても、75歳以上で免許保有者10万人当たり768件で、100人に一人も起こしていないし、これは16~24歳どころか、25~29歳の人よりも低い数字だ。

 インターネットを調べればすぐ分かる数字なのに、この程度の下調べもしないで、高いギャラをもらっている神経が私には信じられない。私もワイドショーのコメンテーターをやっていた時期があるが、事前にどのニュースをやるかは教えられるし、打ち合わせもある。本番までにスマホでだって調べられるだろう。

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