メジャーへの人気選手流出が懸念される日本プロ野球。公表年俸の算出方法の違いから、日米格差が強調されてしまう結果になっている。(写真はニューヨーク・ヤンキースの本拠地であるヤンキー・スタジアム:山口裕朗/アフロ)
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 日本プロ野球選手会が2017年5月1日、加入選手を対象とした年俸調査の結果を発表しました。下記の表、新聞やウェブなどでご覧になった方も多いことでしょう。

日本プロ野球における球団別の平均年俸(2017年度)
日本プロ野球選手会の公表データを基に編集部で作製。調査対象は3月末時点の日本人支配下選手。
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平均年俸はソフトバンクが2年連続1位

 選手会加入の支配下選手734人を対象に行われたこの年俸調査。概要を記しますと、全選手の平均年俸は3826万円、総額で279億円。球団別では、ソフトバンクが史上初めて平均年俸7000万円の壁を突破となる7013万円で、2年連続1位。最下位は6年連続でDeNAの2600万円でした。

 選手会のWebサイトを見ると、さらに詳しい情報が掲載されています。支配下選手のポジション別の平均年俸および合計年俸、年齢階層別の平均年俸および合計年俸、そして年俸階層別の人数が各球団別にまとめられています。1980年以降の平均年俸と合計年俸が記されているのは、記録として貴重であり、研究者やメディアがこの数値を基に様々な分析を行ってきました。

 この選手会の調査結果を参照する際の注意点として、それぞれの選手による自己申告に基づくデータの積み上げ数値であり、実際の年俸とは異なる可能性があります。それは仕方のないことで、選手会は契約の当事者ではなく、税務署でもありませんから、選手が調査に答えた数値が本当かどうかは分かりません。とはいえ、選手からしてみれば、自身が加入している労働組合の調査であり、選手個々の年俸は公表されません。実際の報酬と大きく乖離した数字をあえて提出する選手はほとんどいないと考えていいでしょう。

 なによりも、37年にわたり継続して、データを蓄積して公表してきたことに対し、選手会には大いに敬意を表したいと思います。