シリーズ
青島健太「スポーツ社会学」

-
セ・リーグ監督のトークバトルに見る選手育成法
3月30日(金)にいよいよプロ野球が開幕する。去年のペナントレースは、セ・リーグを広島が制し、パ・リーグはソフトバンクが優勝を飾った。さて、今シーズンはどんなドラマが待っているのか。各球団の監督のコメントから選手育成のキ…
-
伊調選手のパワハラ疑惑、師弟関係に潜む危険性
アテネ、北京、ロンドン、リオデジャネイロと五輪レスリング女子で4連覇を達成した伊調馨選手が、日本レスリング協会の栄和人強化本部長からパワハラを受けていた…とされる問題。選手とコーチ、部下と上司、師弟関係に潜む危険性につい…
-
オープン戦で始動した松坂大輔が貫く自然体
2007年から2014年まで米メジャーリーグで活躍し、しばらく故障に苦しんだが、今年から中日ドラゴンズで再起に懸ける松坂大輔投手。彼の復活劇に、人は何を見ているのだろうか。故障からの再起に、自身の人生をトレースしているの…
-
東京マラソンの日本記録を生んだ五輪の高揚感
2月25日に行われた東京マラソンで、設楽悠太選手(26歳 本田技研工業)が日本記録を更新。褒賞金1億円を獲得した。記録は狙っていなかったそうだが、同時期に開催されていた五輪の選手たちから届く“良き伝播”が働いていたのだろ…
-
羽生結弦の話し方に見る王者の思考法とは?
平昌五輪フィギュアスケート男子で2連覇を達成した羽生結弦選手。彼のコメントは常に穏やかで抑制の利いたトーンだが、印象に残り、鋭いイメージを喚起する。彼の価値観と姿勢が見事に出たのは、「メダルは誰が取ろうが、僕も取ります」…
-
挫折から復活、高木・高梨両選手がメダル獲得
平昌五輪でスピードスケート・高木美帆選手の銀メダルとスキージャンプ・高梨沙羅選手の銅メダル獲得を見た晩に、ふと作家の伊集院氏の話を思い出した。若い頃に代表作を書いて、その後なかなか思うような作品が書けなくなった作家のつら…
-
平昌五輪選手に贈る、誇り高き競技者精神とは?
今年に入っての五輪報道はロシア選手の出場問題とドーピング違反の疑惑にあふれている。メダルに値する選手たちの素晴らしい活躍を否定したくはないが、多くの選手の崇高な精神を汚さないために、これまで以上に反ドーピングの活動を徹底…
-
大相撲平幕優勝・栃ノ心を支えた信頼関係
ジョージア出身のイケメン力士・栃ノ心(西前頭3枚目)が初場所で平幕優勝(14勝1敗)を果たした。彼のコメントで私が思わず笑ってしまったのは「これからも親方の言うことを聞いて…」というところだった。その信頼関係はどう築かれ…
-
男女卓球で挑戦者が日本一、難しい王者の戦い方
挑戦者の気概と王者のプライド。東京体育館で行われた卓球の日本選手権、最終日(1月21日)、男女のシングルス決勝はまさにそんな気持ちの激突だった。この戦いに教訓を得たのは、どんなことであれ挑戦者の姿勢が持つ強さだった。
-
話題の野球名監督が集結、強化指導の共通項は?
1月14日に行われた野球指導者講習会で、横浜DeNAのラミレス監督と、去年の夏の甲子園で優勝した花咲徳栄高校の岩井監督、昨年に大学日本一に輝いた立教大学の溝口智成監督、都市対抗野球大会で準優勝の日本通運の藪監督が指導法に…
-
昭和スタイルを演じ続けた星野仙一の舞台裏
中日ドラゴンズをはじめ、「燃える男」「闘将」と呼ばれ武闘派の監督として活躍してきた星野仙一氏。覇気に満ちた昭和スタイルを貫きつつ、怖さ以上の愛情を選手たちに注ぎ込むことで若手も引っ張るなど、誰よりも時代を読むリーダーだっ…
-
メジャー挑戦の大谷に西海岸は吉、残る不安は?
年末に野球好き5人が集まった会食でこんな話が出た。一人が大谷選手のエンゼルスでの入団会見を見て「がっかりした」と言ったのだ。英語でスピーチしたのは、自身の名前だけ。私もその時には「なるほど」と思った。しかし、その会食から…
-
「舌出し」プレーがスーパーアスリートの条件?
千葉ロッテの清田選手が口元を緩めて「舌」を出しながらティー・バッティングをしている様子を新聞記事で見た。清田はソフトバンクの内川選手を真似しているそうだが、あのマイケル・ジョーダンも実はそうしている。有名アスリートはなぜ…
-
スケート「女子団体追い抜き」快進撃の舞台裏
スケート「女子団体追い抜き(パシュート)」の日本チームは、11~12月の国際大会で3戦続けて優勝を決めた。この種目はチーム3人で滑って、最後にゴールした選手のタイムで順位が決まる。非常によくできたチームスポーツになってい…
-
プロ野球の審判は将来なくなるのか?!
日本のプロ野球でも、ビデオ判定システム「リクエスト」を導入することが決定した。監督がベンチから指で四角「□」を作ってビデオ判定を要請する。要求回数は1試合に2回までだが、判定が覆ると回数は減らない。人の審判は将来なくなる…
-
大相撲の暴力問題、福沢諭吉ならどう諭す?
福沢諭吉は体育教育の重要性にいち早く注目した人物でもあった。その福沢は当時のスポーツ界のありさまを嘆き、警鐘を鳴らしていた。連日報じられている大相撲の問題が残念に思えるのは、理由の如何にかかわらず、事の解決を暴力に訴えて…
-
好発進「稲葉ジャパン」、チーム管理のキモは?
2020年東京五輪で野球の金メダルを狙う「稲葉ジャパン」が、「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」で優勝し、最高のスタートを切った。稲葉氏が選手に求めるのは勝利主義に加え、「マナー」と「品格」だ。彼はチー…
-
柔道世界王者の朝比奈沙羅がフリーを選ぶ訳
女子柔道界の超新星、朝比奈沙羅選手がこのほど世界無差別級選手権で優勝した。9月に東海大の柔道部を退部、今後は個人で練習を続けながら東京五輪への出場を目指し、五輪後は医学部への進学を目標にする。この二刀流は果たして成功する…
-
清宮選手に恋愛禁止令、栗山流の育成法とは?
日本ハムファイターズの栗山英樹監督は、ドラフト1位の清宮幸太郎選手に20歳までは「恋愛禁止」を求める意向だ。そんなことは本人に任せておけばいいのだという主張が多数派なのかも知れない。しかし、そこに注文を付けるのが栗山監督…
-
MLBでの差別行為を救ったダルビッシュの言葉
米メジャーリーグ、ワールドシリーズの第3戦。ドジャーズのダルビッシュ投手からホームランを打ったアストロズのグリエル選手が、アジア人を差別するようなポーズをとった。決して許されない行為だが、そのグリエルを救ったのはダルビッ…