守りと足、長所を伸ばして勲章を獲得

 しかし、そこは本人も認めるところで、自身のキャリアを振り返ると、落合博満氏(元中日監督)に掛けてもらった言葉に救われたと言っている。

 「長所を伸ばせ。お前は打てなくても使うから…」

 落合氏の慧眼(けいがん)が今の荒木を生み、球界を代表する二遊間、井端氏との「アライバ」コンビが花開いた。

 捕手として27年間プレーした谷繁氏に荒木はこんなことも尋ねている。

 「長く現役を続けるには何が必要ですか?」

 荒木にとって攻守の武器は「足」。そこで谷繁氏はこう答えたと言う。

 「とにかく走れよ」

 今でも荒木はチームでトップレベルの走力を誇り、バッティングでは自信が持てないが、走ることではまだまだ負けないと自負している。

 2000本安打を達成して荒木は言った。

 「俺みたいに技術のないヤツが、申し訳ない。でも最近よく『お前の2000本は価値が違う』って言われる。打撃ではなく得意なものを生かしてここまで来た。勲章だよ」

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