「今でも打撃には自信がない」

 2000本を打つ選手でありながら「今でも打撃には自信がない」と言うのはおそらく荒木しかいないだろう。しかし、その謙虚さが研究心を失わない姿勢の源であり、ここまで彼を引っ張ってきた原動力だった。

 荒木の2000本安打を祝して多くの関係者がコメントを寄せているが、誰もがその達成に驚いている(笑)。

 荒木を外野から二塁手にコンバートした山田久志氏(元中日監督)。
 「まさかの2000本安打だよ。ここまで打ち続けるとは…。非常に不器用なタイプ。素質より、厳しい鍛錬で作り上げた成果だと思う」

 熊本工高の先輩、千葉ロッテの伊東勤監督。
 「まさか2000本安打を打つ選手になるとは、失礼ながら思ってなかった」

 高校で同級生だった、オリックス田中雅興2軍マネージャー。
 「彼が2000本打つとは思ってなかった。高校時代は走攻守で言うと、打撃の印象が一番なくて守備のイメージ。ひたすら正面のゴロをノックで受けたりして、コツコツ練習をやっていた」

 2000本達成を祝うコメントで、これだけバッティングを評価する声がないのも珍しい。メディア各紙には、この他に谷繁元信氏(前中日監督)や緒方孝市氏(高校先輩)、井端弘和氏(巨人内野守備走塁コーチ)などのコメントも紹介されているが、みんな一様に守備を褒めている。

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