まずはベタベタの笑い話から…。この時期、プロ野球のキャンプ取材で宮崎や沖縄を回る。帰京して真っ黒に日焼けした顔で女性のいるスナックやクラブのようなところに行って、事件(?)は起こる。

女性「どうしたんですか、そんなに日焼けして」
青島「1週間ほどキャンプに行ってきたんだ」
女性「いいな、私もキャンプ大好きなんです」
青島「そうなんだ、どこのファン?」
女性「やっぱり山かな。たき火をしたりカヌーに乗ったり、楽しいですよね」
青島「???」

 女性に罪はないのですが、意外によくあるケースです。

 それより私自身の仕事が認知されていないことを嘆くべきでしょう。スポーツを取材して原稿を書く。もちろん海&山でのキャンプも取材対象ですが、この時期に「キャンプ」と言えば、やはりプロ野球のスプリングトレーニングです。

春のキャンプでは自分の持ち味をしっかりアピールしなければならない。(写真:青木紘二/アフロ)

 では、改めてキャンプとは何なのか? 今回は、そんなことを考えてみたいと思います。

プロ野球キャンプの目的は練習でなくアピール

 まずは、時系列で私の行程にお付き合い下さい。

 2月11日、午前中の上越新幹線で新潟に移動する。新潟市では恒例の「食の陣」が開催されていて、夜に予定されている「新潟サポーターズ倶楽部ファンミーティング」に出席するためだった。新潟市が運営するサポーターズ倶楽部は、首都圏に住む人を中心に約2000人の会員を誇っている。入会金、会費は一切無料で、新潟市を応援するイベントを年数回開催している。

 新潟生まれの私が、なんと会長を務めているのだ。この活動については、また違う機会にご紹介させていただくが、今回の話を展開するキーワードが「食の陣」だったので、少しだけ触れさせてもらった。

 新潟「食の陣」は、新潟市内の飲食店だけでなく、全国の名店も何店か出店している。新潟市古町のアーケード街を解放して、そこにそれぞれの店がテントを張って、自慢の味を廉価で提供しているのだ。ラーメン、寿司、どんぶり物、汁物、焼き鳥、日本酒、スイーツ、その他…。さまざまなものを食べ歩いて新潟市を楽しんでもらおうというイベントである。

 そう、前置きがかなり長くなってしまったが、野球のキャンプとは何かと言えば「食の陣」同様に「野球の陣」ということである。だから「陣」も「キャンプ」も開催することを「張る」というのだろう。

 そして野球選手が「キャンプ」でやるべきことは、「食の陣」に出店しているお店同様、自分たちの良さをしっかりとアピールすることになる。