平昌五輪が始まったというのに、こんなに気持ちが重いのはなぜだろうか。もちろん日本選手の活躍を心待ちにしているが、今年に入っての五輪報道はロシア選手の出場問題とドーピング違反の疑惑にあふれている。

いつから世界のスポーツ界は、こんなに汚れてしまったのか。いや、ドーピングをあぶり出す医科学の進歩が発達したおかげで潔白な選手の立場が守られているだけで、昔からスポーツに関わる人たち(もちろんプロ野球OBの私自身も含まれる)とはこの程度のものだったのだろうか。
ソチ五輪で組織的なドーピングが疑われたロシアの選手は、今回は個人の立場での出場が許されることになった。潔白な選手にとっては、本当に迷惑な事態だが、それでも出場できることに大いに意義があると思う。出場できる選手は、自身の名誉を守ることができたのだから…。
開幕直前には、信じられないニュースが飛び込んできた。AFP=時事通信(2月5日)が伝えるところによると、「平昌冬季五輪に出場するクロスカントリースキー選手50人以上について、これまでのキャリアで少なくとも一度は疑わしい血液データを返却されていた」というのだ。
この報道を行ったのは、英紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)とドイツ公共放送連盟(ARD)だ。両報道機関は、生体パスポートが導入される以前の2001~2010年に、2000人のクロスカントリースキー選手から採取された約1万個の血液検査データベースを入手したという。
[コメント投稿]記事対する自分の意見を書き込もう
記事の内容やRaiseの議論に対して、意見や見解をコメントとして書き込むことができます。記事の下部に表示されるコメント欄に書き込むとすぐに自分のコメントが表示されます。コメントに対して「返信」したり、「いいね」したりすることもできます。 詳細を読む