番狂わせは下位プレーヤーの開き直りから

 スポーツの世界でランキングほど当てにならないものはない。そこには数字の持つマジックが働いている。数字の上では「100」は「1」の100倍だが、1位が100位の100倍強いわけではない。しかし、ともするとそれに近い見方や評価をしてしまいがちである。また、その数字の差が選手に油断や慢心、あるいは恐れを生む。多くの番狂わせは、ランキング上位者が下位者のなり振りかまわぬ攻撃を受けてしまったときに起こるものだろう。

 それはビジネスにおける権威や役職に対する考え方にも通じる気がする。プレゼンや面談…、相手を尊敬するのはもちろんだが、そこでひるんでしまったら飲み込まれてしまう。自分の良さを積極的に発揮する。アグレッシブに立ち向かうところにチャンスが生まれる。何でも受けに回ったら厳しくなる。

 フェデラーの攻撃を受けに回ってしまった錦織。それはランキング5位に到達したがゆえにもたらされた功罪なのかもしれない。しかし、それでもその戦いは、ほぼ互角だった。錦織圭がチャレンジ精神を思い起こし、さらに攻撃的になって襲いかかるとき、勝てない相手はもういなくなる予感が漂っていた。

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