日本人選手がメジャーになじむ近道とは?

 90年代、野茂投手がメジャーリーグの扉を開けてから、たくさんの選手たちがアメリカに渡った。メジャーリーグ記録を次々に塗り替えるイチロー選手や、ヤンキースで4番打者を任された松井秀喜選手など、日本人選手はそれぞれの活躍で素晴らしい存在感を見せてきた。それは同時に日本野球のレベルの高さをアピールする機会にもなった。

 しかし、日本人選手がいくら素晴らしい活躍を見せても、依然として「日本人選手」が「日本人」として扱われているような気がする。それは、日本人選手が常に通訳を介してコメントし、公の場で英語を使わないことに対する不満であったり違和感があったりするからだろう。事実、中南米(スペイン語圏)の選手が通訳なしでプレーするのに、「なぜ日本人だけに通訳が帯同するのか」という疑問と批判がメディアにもファンにもある。

 エンゼルスの先輩、長谷川滋利氏やダルビッシュ・有投手などはメディアの取材も英語でやり取りをしているようだが、多くの日本人選手に求められる次のステージは通訳なしで現地のファンに堂々とアピールできることだろう。

 モンゴル出身の力士たちが、常に通訳を付けて相撲を取っていたら果たして横綱まで上り詰めることができたのかどうか。JRAで騎乗する外国人騎手も、苦労しながらもみんな日本語で取材を受け、テレビインタビューに答えている。彼らの好成績はそうした姿勢(適応力)と無縁ではないだろう。

 ビジネスの世界でもそれは同じか。日本国内においても、それぞれの地域になじむには、その土地の方言を覚えることが良き関係を築くための近道だろう。

 エンゼルスのマイク・ソーシア監督は、早くも「二刀流・大谷」の練習環境の整備や起用法について言及している。彼らも大谷を楽しみに待っている。

 大谷翔平選手に期待すること。それはメジャーリーグにおける「二刀流」を何としても成し遂げてもらいたいということに尽きるが、願わくば臆することなく英語を使って全米が注目する「オンリーワンの選手」として、その適応力の高さをアピールしてもらいたい。