市場成熟が進む中、どんな企業も必死で仕事に向き合わねば生き残れない時代。
新規顧客の開拓から既存事業の見直し、新分野への進出まで、やるべきことは山ほどある。
なのに、間接部門があの手この手で仕事の邪魔をする──。
営業や開発などの直接部門で、そんな不満を訴える社員が増えている。
実情に合わないルールの導入、仕事に無関係な業務の強制、経営速度を下げる形式主義…。
直接部門からは「存在意義を示すため、無理に仕事を作っている」との声も出始めた。
古くて新しい課題、直接部門と間接部門の不協和音。その真の原因と解決策を取材した。
シリーズ
おのれ! 間接部門 彼らが仕事を“邪魔”する理由

完結
5回
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読者の疑問に回答「本当に総務は私だけなんです」
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成果主義で消えた「昔ながらの気の良い総務」
間接部門に対する直接部門の不満は多い。間接部門が余計な仕事を作り出していると思っていることが根底にある。事態の悪化は、1990年代に企業が人事評価制度に成果主義を導入したことから始まった。
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「日本の総務部は30~40年遅れている」
間接部門の中でも、最も仕事の内容が曖昧なのが総務部だろう。国内外の総務部の事情に詳しいプロは、日本の総務部について「40年遅れている」と指摘する。同時に、総務部が変われば日本企業は再び成長できると訴える。どういうことか。
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承認欲求が満たされれば間接部門は変わる
間接部門と直接部門の対立。多くの企業でよく聞く話だが、組織論のプロである同志社大学の太田肇教授は、問題の根底にあるのは「承認不足」と説明する。根深い対立も、間接部門の承認欲求を満たせば解決すると語る。
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総務は1人で十分こなせる
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全8回