1号車を避けてきた理由

 11月の平日、記者は朝夜合計10回、埼京線に乗った。記者という仕事は取材先に直行することも多く、毎朝ラッシュ時に、都心に向かう上り電車を使うわけではない。だからかもしれないが、朝の埼京線には、やはり結構なストレスを感じた。

 朝の駅のトイレが、並ぶ人であふれているのは珍しくない。仕事によるストレスに満員列車での通勤によるストレスが重なり、過敏性腸症候群になってしまう人が少なくないのではないかと思ったりしてしまう。

 なお、今回乗車を避けた1号車には、実はラッシュ時には一度も乗ったことがない。新宿駅や渋谷駅での乗り換えに便利なため混雑が激しく、痴漢などを含む車両内トラブルも多いと聞く。慣れてしまえば気にならないのかもしれないが、監視カメラが設置され、「カメラ作動中」というオレンジのシールが窓に貼られた車両には、なかなか乗る気になれない。

 自分の平日を振り返ってみても、朝、心情的に1分1秒が惜しいのは十分理解できる。だが、乗り換えや改札から出るのに要する時間は、車両の選択によってそれほど大きな違いが生じるわけではない。実際にはわずかなものだ。

 ちょっとだけ余裕を持って家を出るだけで、車両選択の幅は広がる。そうした小さな心がけだけでも、「痛勤」は少しは緩和されるのではないだろうか。