お得な「第3号被保険者」の制度

 被扶養者である妻には、公的年金でも似たような状況が起こり得る。

 厚生年金(共済年金)加入者の配偶者が20歳以上60歳未満で年収が130万円未満ならば「第3号被保険者」となり、直接保険料を納めることなく、将来は老齢基礎年金を受給することができる。

 しかし、妻の年収が130万円を超えて第3号被保険者の資格を喪失すると、自分で国民年金や勤務先の厚生年金に加入しなければならなくなり、保険料負担が発生する。

 特に国民年金に加入した場合は、保険料を払っても将来もらえる年金額は第3号被保険者だった場合と同じで、“払えば払うほど損”になってしまう。

 少しばかり前の某保険会社のCMではないが、「よぉく考えよう~、扶養は大事だよ~」。この感覚を、被扶養者も含めた家族で共有しておこう。冒頭のSさんの“悲劇”はいつ、どの家庭に起こるかもしれないのだから。

<おさらい>
会社で扶養の手続きをしている妻や子供がアルバイトなどで一定額以上の収入を得ると、扶養から外される。
扶養から外れる際は、妻や子供がどこでどれくらい稼いでいたのかが税務署経由で会社に伝わるので注意が必要。
健康保険や年金の場合は、扶養を外れることで医療費の実質負担が増えるなど、結果として損をするケースも多い。

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≪目次≫
【第1章】本当にお得? 扶養や年金繰り下げ受給の落とし穴
年末調整の結果バレた娘の秘密のバイト収入
新・パート収入「150万円の壁」に振り回されるな!
「年金の繰り下げ受給がお得」にならない人もいる
【第2章】誰でもできる “税金をミニマム化する"制度活用法
"申告漏れ"はもったいない医療費控除の大いなる誤解
還元率は下がっても高所得者ほどやるべき「ふるさと納税」
稼いでも税金で持っていかれる「仮想通貨」課税の仕組み
【第3章】どうする? 相次ぐ税制改正が会社員の懐を直撃!
増税のターゲットになった「中高所得」会社員受難の時
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