健康保険の被扶養者となり得るのは、通常は配偶者、18歳未満の子供、60歳以上の高齢者だ。18歳以上60歳未満は「就労可能年齢」とみなされるため、大学生の子供を扶養する場合は就労できない状態にあることを示し、扶養の申告をする必要がある。

 そのほか、健康保険の被扶養者の条件は下図の通り。

 被扶養者となるための年収条件は60歳未満が130万円未満、60歳以上または障害者が180万円未満となっている。

 同居の場合は収入が扶養者(被保険者)の半分未満、別居の場合は収入が扶養者からの仕送り額未満とされており、税法上の扶養家族よりもハードルが高い。

 健康保険の扶養から外れることを「痛手が大きい」と言ったのは、外れた家族は自分で国民健康保険などに加入する必要があり、その分の保険料負担が発生するからだ。

 前述のキャバクラに勤務する大学生の娘が親の健康保険の扶養を外れ、国民健康保険に加入したとしよう。すると、保険料は年間約21万円にも上る(東京都世田谷区在住として計算)。

 360万円も収入があるわけだから自分の小遣いから払ってくれればまだいいが、親の財布頼りなら家計の圧迫要因にもなりかねない。

 さらに、父親は大手企業勤務なので健康保険組合に手厚い医療補助があるかもしれない。国民健康保険の保障はそれには遠く及ばないため、娘は保険料を払っているにもかかわらず、医療費の実質負担は増えるという矛盾に直面する。

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