無印良品の本質は堤さんにある

バブルという時代背景もあって、そういう面もあったかもしれませんね。

金井:結果として、セゾングループが崩壊したということに対する責任も含めた議論は、当然社内にあります。それから、無印良品のアドバイザリーボードとの接点を嫌がる人もやっぱり一時は多かったですよね。

田中一光さんなど、堤氏が信頼するクリエイターを集めてスタートしたアドバイザリーボードですからね。

金井:でも、無印良品の本質がどこにあるかというと彼らにあった。堤さんが西武百貨店の立て直しに困った果てに、高級ブランドの導入など、いろいろなことをやっている一方で、無印良品を開発をするというのは、矛盾しているじゃないかということを言われながらも、結果的に堤さんの思想とか、田中さんの思想ということが、無印良品というものに集約されたというふうに思うんですよね。

 困ってやったということではなく、あるべき姿、やりたいことを無印良品でおそらく具現化できたんじゃないかというふうには思いますね。

最近、良品計画は「感じ良いくらし」というキャッチフレーズを「感じ良い社会」へと広げて、小売業以外の分野も手掛けようとしています。例えば、社会課題解決をビジネスにつなげる試みとして、商店街の再生、団地のリノベーションなどを始めています。このあたりも、堤氏の思想と関係がありそうですね。