「マーベルが加わったことで、ターゲット層が広がった」

現実社会との接点があり、ある意味人間くさいキャラクターを多く抱えたマーベルを買収したことによるディズニーのメリットはどんな点でしょうか。

シェイクスピア:従来のディズニーのキャラクターは、子供から年配の方まで幅広い層に親しまれていましたが、男女別では女性が中心だった。そこに男性に熱狂的な支持を受けるマーベルが加わったことで、ターゲット層が広がったということは言えます。

ただ、現時点でのマーベルのキャラクターの認知度は、日本ではまだまだ低い。

シェイクスピア:私たちがやるべきことは、まだまだたくさんあると思っています。よく知らない人からは、「正義と悪が、ただ戦っているだけだよね」と言われます。もちろん戦闘シーンはありますが、それ以上に深いストーリーがあって、作品にインナーヒロイズムが脈々と流れているんです。最近はマーベルについて、「もともとディズニーが扱うべきブランドだった」とさえ感じます。

 マーベルのそうした「思想」をもっと知ってもらえれば、認知度も自然と上がっていくと思っています。

ディズニーは、2012年に米ルーカスフィルムも買収しました。「スター・ウォーズ」がディズニー傘下となったわけですが、こちらは認知度抜群です。

シェイクスピア:「スター・ウォーズ」も根底にあるものはディズニーやマーベルの世界と共通。ただ単に、正義と悪が戦っているわけではなく、特別な事情があって、「やむを得ずダークサイドに落ちてしまった」など、単純にいい、悪いで判断できない深いものが描かれています。「スター・ウォーズ」は日本でも人気が確立していますが、ゆくゆくはマーベルもそんな人気ブランドに定着させていきたいですね。

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