「なぜ、アメコミの世界にパステルカラーを使うんだ?」

マーベルのライセンス商品を開発する場合、米国側の許可が必要になりますよね。そこで、NGになった商品はありませんでしたか。

小倉:最終的にNGになった商品はありませんでしたね。ただ、開発途中には、いろいろと質問が出されました。

 今回のイベントは女性をターゲットにしたこともあり、パステルカラーの商品を多く作りました。でも、そうした色遣いの商品は米国にはない。「なぜ、アメコミの世界にパステルカラーを使うんだ?」という質問をかなり受けました。

交渉は難航した?

小倉:例えば、「スパイダーマンだったらこの色」というような決まったキラーパターンがあるんです。ですから、説明に費やす時間は、結構かかりました。「女性向けだから、この色にしたい」と言っても、「いやいや、この色にしなさい」というように返されて…。

 ただし、ラッキーなことに、最近は米国のマーベルも女性社員が増えている。そうした女性が、企画を見て喜んでくれました。

(C)MARVEL
(C)MARVEL

今回のイベントで、「日本でマーベル人気が拡大した」という手ごたえはありますか。

小倉:会場では、等身大のマーベルキャラクターのスタチューや映画作品を紹介する展示も行いました。マーベルをよく知らないという人が展示をじっくりと見ていたり、写真を撮ってインスタグラムやフェイスブックで発信したりしていましたから、マーベルの情報が多少なりとも拡散されたと思います。

 来場者は男性、女性の割合が半々程度。もともとマーベルは男性ファンが多いのに、その中で女性の来場者が半数を占めたということは、ライト層にうまくアピールできた証だと思います。

今後、イベントの第二弾など、マーベルと一緒に何かを仕掛けていきたいという考えはありますか。

小倉:イベント終了後も、ロフトではマーベル関連商品の販売を継続。売場の面積はそれほど広くはありませんが、オリジナルで開発した商品を中心に扱っています。

 イベントの第二弾に関しては、具体的には何も決まっていませんが、マーベルの市場自体を一緒に作っていきたいという思いはあります。うまくタイミングを見計らって、ロフトが得意とすることを、いろいろと提案していきたいですね。

有楽町ロフトでの「MARVEL GOODS COLLECTION」
有楽町ロフトでの「MARVEL GOODS COLLECTION」
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