イベントに合わせ110点の商品を開発

マーベルの中心的なファン層は男性です。マーベルのイメージや客層とロフトのそれとの"相性"について、社内ではどのような議論があったのでしょうか。

小倉:そもそも、ディズニー側からは、従来からのコアなマーベルファンのほかに、「女性を中心にしたライト層を取り込んでいけばもっと市場が拡大する」との考えがあると聞いていました。一方、ロフトには、女性からの支持が高いという特徴がある。

 ディズニーさんとは以前にも、「スター・ウォーズ」でコラボさせていただきました。その際に、ホビー商品だけではなく雑貨のニーズも大きく、その市場は女性によって広がっていくということを学びました。

 従来とは異なる形でのアプローチによる商品開発や新市場の開拓は、私たちが得意とするところです。両者がうまく結びつけば、マーベルのファン層を拡大していくことができ、ビジネス的な可能性が広がるのではないかと考えたわけです。

とうことは、今回のイベントは、“マーベルへの入り口”という意味合いが大きかったのですか?

小倉:そうですね。自然な流れで、「女性」と「ライト層」がターゲットになりました。今回のイベントで用意した商品には大きく2通りあって、ひとつが一般的なマーベル商品。もうひとつが今回のイベントに向けて開発したオリジナル商品です。

 販売した商品の合計は約600点で、その中の約110点がオリジナルでした。オリジナル商品に関しては、女性をターゲットにして開発したアイテムが中心になりました。

売れ筋は?

小倉:ポーチがよく売れました。いろいろなバージョンを作りましたが、イベントの早い段階で品切れになってしまう商品も出てきました。

 あとはTシャツも強かったですね。それと、なぜか眼鏡ケースがよく売れたんです。特に、表面にマーベルのロゴがデザインされたタイプ。眼鏡ケースに限らず、マーベルのロゴ入りアイテムは大人気でした。

(C)MARVEL
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