流行に乗るのではなく、「育てる」ために契約する

マーベル商品の顧客層について教えてください。

塚越:コアターゲットは、20代前半から後半にかけての男女。アメコミが大好きという人が中心です。ただ、今言ったように、アメコミに興味がない顧客もどんどん増えています。

コアなファンと、アメコミに興味がない客とでは、購入する商品が異なる?

塚越:コアなファンは、例えば、デッドプールなど、現時点ではまだそれほど知られていないキャラクターの、商品の種類が少ないアイテムに飛びつきます。「商品化しました」と告知すると、一気に注文が押し寄せます。キャラクターを知らない方には、マーベルのボックスロゴをはじめ、ストリート感を得られる商品が人気です。

近年、日本でもマーベルの人気が急速に高まっています。マーベル商品の売り上げも好調ですか?

塚越:ディズニーとの契約上、具体的な数字は言えませんが、ここ数年の売り上げは前年比倍増の伸びを続けています。2017年は、2倍以上を期待していますね。というのも、今年は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」や「スパイダーマン」など、人気キャラクターが登場する映画の新作が次々に公開されますから。

販路について教えてください。実店舗とネットでは、どちらの売り上げが大きいのでしょう。

塚越:断然、実店舗が多いですね。実物を確認してから買うという方が、まだまだ中心です。

グレイスのほかにも、マーベルのライセンス商品を発売している会社があります。どのように差別化を図っているのでしょうか。

塚越:ここ数年、大手企業がキャラクターの商品化を本格的に始めました。ユニクロさんの主力商品、UTにもディズニーやマーベルのキャラクターが登場。それは、マーベルのキャラクターが最先端のファッションアイテムになったという証でもあります。

 ただし、グレイスがそうした企業と異なるのは、流行のキャラクターに乗っかるのではなく、キャラクターを育てていくという意識があることです。売れているからライセンス契約を結ぶのではなく、育てていくために契約する。それが、私たちの企業価値です。売れているものを新たに契約して売り出すのでは、価格競争になるだけです。

最近の商品開発においては、「和」がひとつの戦略になっている