公園や住宅街にもカメラ、8割が「安心」

 警視庁生活安全カメラセンターでは歌舞伎町を含め、渋谷、六本木など6地区で合計222台の防犯カメラを運用する。同センターの宮入忠文所長は、「住民の安心につながっている」と語る。

 もっとも、すべての防犯カメラが当初の計画通りに稼働しているわけではない。ある県警の幹部は、「繁華街に防犯カメラを設置しても、保守の予算が付かない。現在では多くのカメラが故障したまま放置されている。周辺で事件が発生しても、解決に向けて頼りにならない」と嘆く。国民の税金が無駄遣いされている、お寒い状況だ。

 数の面でも警察が頼りにするのは、やはり商店街など民間が設置している防犯カメラである。

 警視庁の宮入氏は、「商店街や町内会などに、街頭防犯カメラの設置・運用をお願いしている。その数は増え続けており、9月末に都内で1万8000台に達した」という。

 全国の自治体の多くも、町内会などが設置する防犯カメラに補助金を出す。その1つである東京都豊島区・防災危機管理課の担当者は、「区内の繁華街はほぼ網羅した。今後は住宅街や公園にもカメラの設置を促していく」という。

 三菱電機ビルテクノサービスが実施した意識調査では、「様々な場面で防犯カメラがついていると安心するか」という問いに、8割が「安心する」と回答した。防犯カメラによって見守られ、犯罪が抑止される安心感があるようだ。

 だが無意識のうちに、自分自身の言動も抑制される。

 住宅街の路上にタバコをポイ捨てしようとしたとき、公園の隅で用を足そうとしたとき……。周囲に誰もいなくても、「目」が視線を向けている。独りになれる場所は減ってきた。