動的ストレッチで背骨周辺をほぐす

 背骨には合計24個の椎骨が連なっており、その間には椎間板と呼ばれるクッションの役割を果たす軟骨組織が挟まれている。この背骨の構造は、上下の圧迫や前後左右への屈曲には強いのだが、ひねり、つまり回旋の動作に対しては弱い部分が多い。実際には回旋動作を主に行っているのは胸椎で、その動きが悪いと回旋動作が苦手な腰椎に負担がかかってしまうという。

 「ゴルフを始める前には、スイングの動きを意識した動的なストレッチを行って、背骨周辺の筋肉をほぐしておくといいでしょう。体が温まり、血行が良くなる準備運動にもなりますし、動きがスムーズになるので無駄な力が抜けてケガをする確率も低くできます」(中野さん)

 ケガの予防だけでなく、プレーのレベルアップにつながる可能性もあるようだ。「スコアが劇的に伸びるということはないでしょうが、打球は安定するようになるかもしれませんね」(中野さん)とのこと。さらに下半身の筋肉を強化して、スイング時に体軸を安定させられるようになれば、打球の軌道も定まってスコアアップも夢ではないかもしれない。では、ゴルフのプレー前に最適な動的ストレッチを、中野さんが実演する動画で見ていこう。

4秒かけて倒し、4秒かけて戻すのが1セット。体をひねらないものとひねるもの、それぞれ20セット行う。


4秒かけてひねり、4秒かけて戻すのが1セット。20セット行う。


 こうした動的ストレッチで準備運動を行えば、体を傷めずに、趣味としてのゴルフを長く続けることができるはずだ。

中野ジェームズ修一(なかの ジェームズ しゅういち)さん
フィジカルトレーナー/米国スポーツ医学会認定運動生理学士
中野ジェームズ修一(なかの ジェームズ しゅういち)さん 1971年生まれ。日本では数少ない肉体面と精神面の両方を指導できるトレーナー。卓球の福原愛選手など日本のトップアスリートだけでなく、高齢の方の運動指導も行う「パーソナルトレーナー」として活躍。日本各地での講演も精力的に行っている。近著に「青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ」、「定年後が180度変わる大人の運動」(ともに徳間書店)など多数。