下半身を柔らかくする「4つの部位」のストレッチ

 一部位のストレッチの継続時間は20~30秒。1日に何度やってもかまわない。ただ、力まかせに無理な伸ばし方をすると、関節の可動範囲を超えてしまい、靭帯や腱を痛めることになる。必ず左右バランス良く、痛みの出ない範囲で行うようにしよう

①タオルを足の裏にかけて、自分の胸のほうに引き寄せる。膝を少し曲げて行うと、ハムストリングスを無理なく伸ばすことができる。 ②立位でのストレッチ。片脚を半歩前に出して膝を軽く曲げ、上半身を股関節から前に倒して、太ももの裏側が伸びるのを感じよう。


①うつ伏せの状態で膝の下にクッションを入れる。足首にタオルなどを引っ掛けて、お尻のほうにゆっくり引き付ける。 ②あぐらをかいた状態で座り、片脚を体の後ろに回す。足首をつかみ、上半身を反対側にひねって太ももの前面にある大腿四頭筋をストレッチする。


①仰向けの状態で両膝を立てる。そこから片脚を膝の上に載せる。余裕があれば、立てているほうの足を胸のほうにゆっくりと引き寄せて、さらに伸ばす。 ②あぐらをかいた状態でクッションを前に置く。片足を少し前に出してクッションに乗せ、背すじを伸ばして、上半身を股関節から前に倒して行き、お尻の部分にある大臀筋を伸ばしていく。


①開脚姿勢で座り、片側の膝を曲げて足を股間に引いてくる。背筋を伸ばしたまま、股関節から上半身を前にゆっくり倒す。 ②椅子を使った立位でのストレッチ。片足を椅子の座面に乗せて、上半身を股関節から前へ倒していく。つま先を少し前に倒しておくと、太ももの内側の筋肉、股関節内転筋群をストレッチできる。


 動画では、各部位ごとに2つのストレッチを紹介したが、自分のやりやすい方法を選んでどちらか実行するだけでもいい。「もし、これらの方法で“伸ばしにくい”と感じるのであれば、今では『(筋肉名) ストレッチ』でWeb検索するとほかのやり方も出てきます。その中からご自分のやりやすいストレッチを選んでもらっても大丈夫です」と中野さん。

 一方で、肩周りの筋肉群が張ったり凝ったりして不快感を感じる人もいるだろう。普段の生活では肩から大きく腕を動かすことは少なく、「肩周りの柔軟性がないことが原因になって、日常生活の動作でケガをする可能性は低い」と中野さん。違和感がある人は、以前に本コラムで紹介した「肩関節の動的ストレッチ」を行うことによって解消できる。

 「体が硬いのは年のせいで仕方がない」と諦めてはいけない。定期的にストレッチをして筋肉は適切な刺激を与えていれば、いつまでも柔軟性を保つことができるのだ。

中野ジェームズ修一(なかの ジェームズ しゅういち)さん
フィジカルトレーナー/米国スポーツ医学会認定運動生理学士
中野ジェームズ修一(なかの ジェームズ しゅういち)さん 1971年生まれ。日本では数少ない肉体面と精神面の両方を指導できるトレーナー。卓球の福原愛選手など日本のトップアスリートだけでなく、高齢の方の運動指導も行う「パーソナルトレーナー」として活躍。日本各地での講演も精力的に行っている。近著に「青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ」、「定年後が180度変わる大人の運動」(ともに徳間書店)など多数。