ただしポプラは上場企業であり、株主がいます。「加盟店オーナーこそがチェーン本部のお客さん」という考え方は理解できるのですが、しっかりと利益を生み出す仕組みも必要なのではないですか。

目黒:ですから、製販一貫体制を整えています。インタビューしてもらっているこの場所は普通の会議室ですが、実は同じ建物の下の階ではパートさんがお弁当を作ってくれています。配送センターも自前です。商品の流れのうち最後のアウトプットの部分は稼ぎが小さくても、製造も配送も自社で手がけることで、ロイヤルティー以外の収益源を確保しているんです。

北海道のセコマのビジネスモデルと似たところがありますね。

目黒:そうですね。

ということは、ポプラもセコマのように直営化を進めるのでしょうか。

目黒:いえ、そこは違います。やはり私たちは、チェーン本部として加盟店をサポートするうえでのノウハウが強みだと思っていますので。いまから直営のビジネスモデルを築いていくのはちょっと難しいです。

公道に面した通常の店舗の新規出店は当面凍結する考え(10月、広島市)

ローソンと14年に資本業務提携しました。17年6月にはローソンを相手とする第三者割当増資も実施して、ローソンとの関係を深めています。

目黒:さきほど「稼ぎが少ないのでは」という話がありました。確かに、うちはアウトプットのところでは大手チェーンのようには儲けられないビジネスモデルです。であれば、そのぶん出店数を増やしていくのが基本戦略です。ローソンはもちろんのこと、親会社の三菱商事の情報力はすごい。来春から中京地区での出店を強化します。早いうちに1000店体制まで持っていきたい。

 たとえば病院でも、1000床以上あるような施設はどんなチェーンであっても出店したい好立地ですよね。一方で200〜300床となると、大きな儲けは見込みにくいので大手チェーンの場合は出店しにくいんです。ただ日本の病院って、1000床あるような大規模なところは少数派で、ほとんどは中小規模です。

ニッチな立地でも、ニーズは確実にある

とはいっても、病院にはこれまでも小さな売店がなかったわけではありません。あえてコンビニに衣替えする必要はあるのでしょうか。

目黒:確かに売店がありましたが、コンビニはATMが使えるとか、電子マネーを使えるとか、公共料金の支払いができるとか、いろんな利便性があります。「病院内の売店」という市場自体はニッチかもしれませんが、確実にニーズはあります。しかも大手チェーンはあまり出店していないんです。こうした立地を狙っていけば、ポプラはチェーンとして拡大していけるはずです。

 もちろん、大手のように1万何千店という出店網があるわけではありませんから、メーカーさんに「ポプラにはこの値段ではポテトチップスを卸すことはできませんよ」みたいに言われてしまうかもしれない。だからこそ、そこはローソンに協力してもらうんです。物流面でもお力をいただきます。

 過去数年、ポプラは倒産するんじゃないかって言われたこともありました。しかし、確かに過去数年は赤字も出しましたが、これは旧来型の不採算店を閉鎖したことに伴うものです。いま我々は第2の創業を迎えているというような意気込みで、新しいポプラを作っていきたいと考えています。もちろん、できるだけ早く復配を果たさなければならないのは言うまでもありません。

大手とは全く違うチェーンにしていくということですね。

目黒:あの……。私も若いのであまり言葉が上手じゃなくて、失礼なことを言っていないかが心配なのですが……。誤解してほしくないのは、大手チェーンのビジネスモデルが間違っているとか、そういうことを言いたいわけでは全くないんです。

 繰り返しになりますが、私たちのような地方の小さな会社がどうやって成長していくか考えたときに、大手チェーンと同じことをやっていたらいずれは埋没するという危機感がある、ということです。加盟店さんの選択肢として、私たちのようにちょっと視点の異なるチェーンが一つくらいあっても良いと思うんですよね。