ある大手チェーンの方が、私どものところに視察に来たこともあります。「24時間をやめるなら、大手3社のなかで最初に手をあげたほうが良いのではないですか。業績は短期的には悪くなるかもしれないけど、いち早く変化に対応してチャレンジするんだって市場にアピールできれば株価には好影響ですよ」なんてアドバイスをしました。新規のオーナーさん募集にも効果はあると思うのですが、やはりロイヤルティー収入の減少につながるだけに、慎重な様子でした。

「自然にこういう形になった」

コンビニは社会インフラと呼ばれるようになっています。

丸谷:その言葉自体は悪くないと思います。「アマゾンで十分じゃないか」っていう方もいますが、食品や日用品のような(単価の安い)商品を注文に応じて個別に宅配するよりは、まとめて店舗まで届けて、そこまでお客さんに来てもらったほうが物流効率は高いですから。

 大儲けできるかどうかは別として、住民の方に我々のお店が必要とされているのなら、それはもう立派な「サステナブル」だと思うんです。現在のコンビニ業界では「必要とされている」以上のものを提供し過ぎなのではないですか。必要とされていない時間帯にも営業していたり、必要とされていない地域に新店を出したり、隣にコンビニがあるのにすぐまた隣に出店したり。

 直営化についても、24時間営業への柔軟な考えかたも、何か将来を見通してビジネスモデルを変えてきたというわけではないんです。北海道は土地が広くて、人は多くない。配送コストも高い。そんななかで企業としてどう生き残るかを考えたときに、自然にこういう形に変化しただけなんです。

 本当の社会インフラであるなら、その社会インフラを支える人々が苦労して泣いているようではいけません。本部と加盟店が共存共栄の関係が崩れているとすれば、もはやコンビニは社会インフラと呼べないのではないでしょうか。