竹増:やはり店員さん向け特典でしょうか。福利厚生ともいえますね。ローソンの店員なら、グループ会社のユナイテッド・シネマで映画を割引価格でみることができます。いれたてコーヒーの「マチカフェ」については、製品知識や接客に関する店員向けコンテストを開いていて、優秀な店員はブラジルのコーヒー農園を見学してもらう企画もあります。とにかく「ローソンって働いていて楽しいよね、やりがいあるよね、しかも特典も色々あるよね」ということを実感してもらいたいんです。

福利厚生以外では。

竹増:シニアの方や外国人留学生の中には、まだ「コンビニの仕事って難しいのでは?」と思っている方が多い。このハードルを下げる施策も進めます。

例えば。

竹増:ローソンの「まちかど厨房」はその一つです。店内キッチンで調理した弁当やサンドイッチを提供していて、18年2月までに全国4000店に導入する予定です。

 従来、コンビニのアルバイトはレジ打ちから品出しまで総合的に働いてもらう場合が多かった。ですが、今後は厨房で調理だけを担当するバイトがいてもいい。レジ打ちや接客が苦手でも「裏方なら自分にもできるかな……」と考える人ってきっといますよね。

(撮影:陶山勉)

 厨房で働いていると、レジ打ちしたり接客したり、楽しそうに店内で仕事している同僚の姿がちらちら目に入ってくるわけです。オーナーさんはその視線を逃さずに「興味ありますか」と誘導して、レジ操作を少しずつ覚えてもらい、次第に店内業務にも慣れていってもらう。そんな順番の採用の仕方も、今後はアリだと思うんです。お店で働く敷居をできるだけ低くする工夫ですね。

24時間営業、ローソンだけやめるわけには

さきほど「深夜帯は無人レジで対応」という話がありましたが、実現の目標時期はありますか。

竹増:地域にもよるとは思います。

既に実施している店舗もあるのですか。

竹増:いえ、まだです。無人レジが本格稼働するには、電子タグ(RFID)を効率的に貼り付ける必要があります。パナソニックとの共同実験ではRFIDの貼り付けは手作業でした。技術革新を進める必要があります。

24時間営業は、今後もローソンにとって必須なのでしょうか。

竹増:実は加盟店の意見も「YES」「NO」の両方あります。「YES」がまだ大勢ですが。

 コンビニの商品が(搬入されたり検品されたり)大きく動いているのって深夜なんです。ものすごい量です。これを昼間にやるとコストがかかります。もし一部店舗でも24時間営業をやめれば、お客様からすれば「こっちのローソンは夜に開いているが、こっちのローソンは閉まっている」という状況になります。一方で「競合チェーンは全て開いています」となると、どう思われるか。きっと夜に閉まっているかもしれないチェーンには、昼間であってもあまり来てくれなくなりますよね。

 10年以上も前、一部地域の加盟店が24時間営業をやめたことがありました。結果、昼間の売り上げも落ちたんです。その後オーナー自ら「やっぱりやりたい」と申し出があって、結局は戻したことがあったと聞きます。

セブンイレブンとファミマも24時間営業をやめた場合には。

竹増:全チェーンで一斉に24時間営業をやめるなら「あり」だと思います。