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セブンイレブンの店舗数は今年度内には2万店を超える勢いです。店舗数は将来的にどこまで増えるのでしょうか。

古屋:明言はできませんが、向こう3年は年1600店を開業する予定です。1600といってもビルド&スクラップを含むので、年800店ずつ増えるイメージです。

(撮影:的野弘路)

店舗数が増えれば本部が受け取るロイヤルティーの合計額は増えますが、セブンイレブン同士が競合して、それぞれの加盟店の売上高は減るのではありませんか。

古屋:よくそれは言われます。ただ、地域におけるセブンイレブンのシェアが35%を超えると、一店一店の日販(店舗あたりの1日の平均売上高)は上がるんです。ですから、いま我々が地域シェアを60%近く取っている栃木県や群馬県、山口県や福島県では、日販が70万円近くにのぼります。あまり大きな経済圏ではないのに、全国平均を超えているんです。

 もう10年前でしょうか、マスコミのみなさんは全国のコンビニ店舗網が4万を超えたときにも「もう飽和」と仰っていました。でも現在5万7000を超えて、我々も近いうちに2万店となり、それでも売り上げや客数はずっと伸びています。現在の社会環境をみると、マイクロマーケット(小商圏市場)は肥沃で、まだまだ深い。潜在的需要は多大にありますよ。

 お年寄りや働く女性が増えている中では、遠くのお店まで行って重い荷物を持って帰るより、やはり質が高い商品を置いたお店が身近にあって、朝起きてから夜寝るまで商品が買えるとなったら、こんな便利なことってないですよね。

「私の経営手法は加盟店ファースト」

既存店売上高は9月まで62カ月連続のプラスとなりました。ただ8月は前年比0.2%増と、かなりギリギリの水準でした。

古屋:まあ今年の夏は子供たちもプールにも海にも行けないぐらいのひどい天気でしたから。まさに薄氷を踏むような数値でした。

とはいってもこれだけプラスが続くのは驚異的です。引き続きこの記録を伸ばしていく考えですか。

古屋:そうですね。ただ、やはり私の経営手法って「加盟店ファースト」なんですよね。加盟店オーナーさんが「セブンに加盟してよかった」と感じていただけない限りは、本部だけが収益を上げて良しとするビジネスでは絶対ありませんから。もちろんメーカーなどに対する信用力としては、セブンイレブンとして売り上げを伸ばし続けることは大切ですが。

加盟店の利益は伸びているのですか。

古屋:昨年度でも3〜4%ぐらい伸びています。ただ1万9800店あると個店ごとの格差はあります。それはお店の経営努力の問題もありますし、やはり地域によっては競合店舗が増えているという問題もあります。ですから、立地に問題があればビルド&スクラップを進めたり、駐車場の狭いお店は(近隣の土地を取得して)駐車場を広げるとか、一軒一軒手を入れているわけです。