工芸産地に「産業革命」を起こす

今年、中川政七商店は300周年を迎えました。次の100年に向けた、中川さんの戦略を教えてください。

中川:これまで「日本の工芸を元気にする!」というビジョンを掲げてコンサルティングを続けてきました。日本国内には工芸産地が300カ所あります。私の基本的な考え方は、産地の「一番星」を作って産地全体を元気にするということ。波佐見焼のマルヒロ(長崎県波佐見町)も包丁のタダフサ(新潟県三条市)もそうです。1社が輝けば産地全体の価値が上がる。

 ただ、それだけでは産地を守れないかもしれない。例えば窯元のメーカーは、材料メーカーが潰れたら立ち行かなくなります。それを防ぐためには、窯元を集約して材料も自社で開発できるようにしなければならない。これは産地の「産業革命」です。

 それには投資が必要です。そのために、「産業観光」が必要なのです。「工芸+旅」をテーマに観光需要を生み出し、産地にお金を落としてもらう。

 11月1日に、工芸+旅をテーマとしたウェブサイトを立ち上げました。消費者にとって、産地を訪ねることに面白さ、楽しさがあることを発見してもらう。そんな読み物を増やしていく予定です。また、同サイトを使って行政のPR業務も受注していきます。工芸メーカーの情報発信の場としても使ってもらえるようにします。

 工芸そのものだけでなく、工芸によって人を動かす。301年目から、我々は変わっていきますよ。

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