利用者からのコスパの評価が低いことは以前から認識はしていますか。

外志雄代表:もちろんです。評価を上げるための努力は既に始めています。その1つが既存のホテルのリニューアルです。

 2010年から「SUMMIT 5(頂上戦略)」と名付けた中期5カ年計画を始めました。現在は「第二次頂上戦略」を実施中で、2020年には提携ホテルを含めて客室数を10万室にする計画です。

 これまで新築ホテルの開業に力を入れて、東京都心だけで70ぐらいのホテル用地を買収しました。人手に限りもあり、改装よりも、新築を優先してきました。一方、既存のホテルはリニューアル、手直しが必要なタイミングに入ってきました。

 利用者の評価を高めるにはきちんと改装をしなくてはいけません。新築ホテルをどんどん開業することに力を入れてきましたが、攻めるだけではなく、守ることも大切だと考えています。リニューアルを進め、設備やサービスを向上させ、顧客満足度を上げていく。今は守りを強化するタイミングにあると考え、社内でも顧客満足度を上げることを中心に議論しています。

 大規模リニューアルは今後、1年間で48物件を手掛ける予定です。

設備が新しくなれば顧客満足度が上がり、宿泊料金についてもある程度、許容してもらえるだろうと見ていますか。

外志雄代表:値段はお客さんが決めてくれる。いわば「神の手」です。値段を決めるのは神の手なので、私が決めるものではありません。ですから、高い、安いと言われるのは筋違いだと思います。

 もし値段が折り合わなければ利用者の方は泊まらない選択をできます。一方で、高くても泊まってくださる人がいます。

 ですから値段自体が需給バランスで決まってしまいます。ただ、値段に見合ったサービスや設備を提供しないと評価は当然、下がります。そこで私たちができることは手直しをすること。絶えずお客さんがアパホテルを選んでくださって、お客さんの求めに応じてリニューアルをする。

 例えばメーカーは売れない商品を作ったら破綻します。そこで、どうしたら売れるかと日々、改善、改良しますよね。それと一緒です。

客室はあえて狭くしている

アンケートでは「部屋が狭い」という意見も多くありました。そのこともコスパの評価の低さにつながっていると分析しています。今後、部屋を広げていくお考えはありますか。

外志雄代表:宿泊客は客室内を歩き回る必要性もあまりないだろうと考え、客室はあえて狭くしています。シングルで11平方メートルが基本です。

 そのため冷暖房の使用料も少なくて済みます。シャワーも空気を混ぜて、お湯の量は少ないけれど圧力が出るようにしたり、浴槽にお湯をためるときも一定量で止まる仕組みにしたりして、いろいろ工夫をしながら光熱費を削減しています。