アパは料金設定が災いし厳しい評価

 ホテル部門では、ビジネスホテルと東京・大阪のシティーホテルをそれぞれ調査した。ビジネスホテルのトップは国内で16ホテルを運営するカンデオホテルズ。「3B(バス、ベッド、ブレックファスト)」を充実させてきたことで、高い評価を得ている。展望露天風呂や高級ブランドのベッド、60品目以上の朝食ビュッフェが売りだ。

ビジネスホテル部門でトップのカンデオホテルズ(写真:竹井俊晴)
ビジネスホテル部門でトップのカンデオホテルズ(写真:竹井俊晴)

 一方、全国で約170のホテルを展開するアパホテルズ&リゾーツの評価は低かった。総合スコアは27.8点で、カンデオホテルズの約6分の1の水準で、ランキング対象となった35社中最下位。ホテルについては、(1)客室、(2)共用部、(3)接客サービス、(4)コストパフォーマンスの各項目についての満足度を調べており、アパホテルとカンデオホテルズを比較すると以下の通りだ。

 アパホテルの評価が低かった大きな要因の1つに、繁忙期における価格高騰に対する不満がありそうだ。コストパフォーマンスのスコアでは、ランキング対象企業で最も低かった。実際、回答者から寄せられたコメントを調べると、以下のような声が多い。

「料金体系が気に入らない」
「料金設定が非常識」
「繁忙期の『かさにかかった』エゲツナイ値上げが不快。ほんとうにここしか空いていない場合以外に泊まる気が起こらない」
「客の足元見て値段を吊り上げる。価格が変動し過ぎてお得意にできない」

 アパホテルは一般的なビジネスホテルよりも柔軟に宿泊料を変動させている。繁忙期では最大で定価(正規料金)の1.8倍まで引き上げることもあるという。定価を1万7000円とした場合、通常なら1万円前後で販売していたとしても、繁忙期には最大で約3万円まで価格が上昇する計算になる。収益を最大化する上では正しい戦略でも、不満を募らせる顧客は少なくない。

 調査では、ビジネスホテルよりも高級な東京と大阪のシティーホテルについても評価を聞いた。それぞれ、トップ5は以下の通りだ。

 ホテルについての詳細な分析は、「ホテル編 国内出張の味方はどこ?料金高騰に不満の声 アパは評価落とした」に掲載しているので、ご覧いただきたい。

本調査データにご興味がある方はお問い合わせください。有償でご提供いたします

ビジネスパーソン5000人調査
満足度ランキング2017 データ集 【エアライン編】【ホテル編】

■データ内容

・回答数は各調査、5000人強。
・フリーコメントは、航空編、ホテル編合わせて3万件以上。
・回答者は、ビジネスパーソンかつ役職者
・自社だけでなく、他社の評価やフリーコメントを全てを収録
・加工、分析しやすいExcel形式で提供。

「自社顧客への調査は定期的に実施しているものの、他社の評価はどうなっているのだろうか。外部調査による客観的な評価も把握しておきたい」ーー。

本調査は、「日経ビジネスオンライン」読者で、出張機会の多い企業の役職者が実際に搭乗、宿泊したエアライン、ホテルの満足度を様々な視点で評価したものです。5000人以上の回答者から得られた評価データ、フリーコメントを提供いたします。

貴社の顧客満足度向上、戦略策定のための基礎データとしてお役立てください。データのご提供だけでなく、追加分析や追加調査も承ります。お問い合わせ、ご相談は下記のフォームからお気軽にご連絡ください。ご検討用のサンプルデータ等のご提供もいたします。

※ご提供データは、すべて統計的に処理され、個人を特定する情報は含まれておりません。

お問い合わせフォーム
※お問合せ先は「その他」、お問い合わせ分野は「調査」を選択してください。
※お問い合わせ内容欄に具体的なお問い合わせを記入してください。
※後日、担当者よりご連絡させていただきます。

【ご提供価格】
・エアライン編:19万8000円(税込)
・ホテル編:19万8000円(税込)
・エアライン編/ホテル編同時申込:35万6400円(10%OFF)
【提供データ、内容】
・エアライン編有効回答者数5325人
フリーコメント数1万8929件
・ホテル編有効回答者数5347人
フリーコメント数1万8185件
【調査概要】

日経ビジネスオンライン読者にメールでウェブ調査への回答を依頼。過去3年間に利用した航空会社(エアライン)について、「サービス(客室乗務員の対応など)」「座席」「運航の安全性・正確さ」「路線ネットワークの広さ・所属しているアライアンス」「コストパフォーマンス・マイレージ」の5項目、ホテルについては「客室」「共用部(ロビー、ビジネスフロア、大浴場など)」「接客サービス(コンシェルジュ、フロント、飲食部門など)」「コストパフォーマンス」の4項目を、それぞれ「非常に満足(+100点)」「満足(+50点)」「普通(±0点)」「やや不満(▲50点)」「非常に不満(▲100点)」で採点。この他、エアライン・ホテルを選ぶ基準、LCCの利用実態、エコノミークラスの品質への感想、1年平均での国内線・国際線の利用回数、ファースト・ビジネス・エコノミーそれぞれのクラスの利用度、回答者の年齢、勤務先の業種・従業員規模・職種・役職などについて聞いた

調査時期2017年8月24日~9月3日
回答者属性日経ビジネスオンライン読者かつ役職が「係長・主任クラス以上」
調査対象エアライン 65社
ホテル・シティホテル(63カ所)
ビジネスホテル(39チェーン)
調査対象企業名は、こちらのpdfをご確認ください。
調査方法Webアンケート調査
調査企画日経ビジネス
調査委託日経BPコンサルティング

まずは会員登録(無料)

有料会員限定記事を月3本まで閲覧できるなど、
有料会員の一部サービスを利用できます。

※こちらのページで日経ビジネス電子版の「有料会員」と「登録会員(無料)」の違いも紹介しています。

※有料登録手続きをしない限り、無料で一部サービスを利用し続けられます。