アウターは薄くてもOK!
中野ジェームズ修一さんの新刊『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP社、2018年10月18日発売)

また、熱は体の上のほうに向かって抜けていく。「ニットキャップやネックウォーマーを着用するのも、防寒に一役買ってくれます」と中野さん。
スポーツ用のネックウォーマーに効果があるのは、首には表面に近いところに太い動脈が通っていて、この部分が冷えるのを防げば、温かい血液が体を巡るようになるからだ。
「寒いと、人間は皮膚からの熱の放散を防ぐために、できるだけ体表面積を小さくしようとします。つまり、縮こまった姿勢を取ろうとするのです。すると、余計に血行が悪くなってしまいます。ですから、本格的な運動に入る前に、ウォームアップで十分に体を動かして血行を促し、温めることも大切です」(中野さん)
運動の開始時はウインドブレーカーを羽織っておいて、ウォームアップで体温が上がり、汗が出てきたら脱いで、ウエストポーチなどに入れるのもいいだろう。できるだけコンパクトにまとまるアウターを選ぶのもお勧めだ。
「私自身がそうなんですが、運動をするときは厚着になりたくありませんよね。腹巻きやカイロを活用すれば、アウターが薄くても保温性が上がるんです」(中野さん)
腹巻きも、着脱しやすいマジックテープ式のものがあり、それなら体が温まったら走りながら外すこともできる。上手に体温調整をしながら、効率的な運動を心がけて冬場を乗り切り、健康な体を作っていこうではないか。

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