ジョギングだけでは体力低下、筋トレを追加

 ただ、今は現役時代のようなモチベーションもないので、しばらくジムでの定期的な筋トレはしていませんでした。現在の私自身のトレーニングといったら、時間の合間を見て30分ほどジョギングをしているくらいですね。でも、年々遅くなるんですよ。現役時代はけっこう速く走れるほうで、誰かに抜かれたら感情的になって抜き返すほうでしたけど、今はお年寄りのランナーにも抜かれるほど…(笑)。競歩の人のほうがよほど速いでしょうね。

 こうしたスローペースのジョギングだけだと現役時代に傷めた膝の痛みなどが出てきて、「これではダメだ」と反省し、ジョギングの後でスクワットを中心にした下半身の筋トレもやるようにしました。代表の合宿や練習でボールを蹴った時に選手に届かなければ恥ずかしいですからね。昔に比べればたいしたことがない負荷ですけど、筋トレを加えるだけでずいぶん違います。下半身全体に力が入るようになりましたし、四頭筋に筋肉が付いて脚の形も変わってきました。やっぱり筋トレは大切だと思います。

 一般女性ではヨガやピラティスをやる人が多いですよね。私も以前にジムでやったことがありますが、じっと動きを止めて行うトレーニングに耐えられないんです。動きを伴うものが好きなのは性格ですかね(笑)。

 そのほかには週に2~3回、ディレクターをやっている子供たちのサッカースクールやママさんサッカーの練習に出て体を動かしています。やっぱり、机の前に座ってじっとしているばかりではダメですね。動いてこそ、新しい発想や考え、チームの作り方が浮かんでくると思います。


(まとめ:松尾直俊=フィットネスライター/インタビュー写真:村田わかな)

高倉麻子(たかくら あさこ)さん
サッカー女子日本代表 監督
高倉麻子(たかくら あさこ)さん 福島県福島市出身。小学生時代から地元のスポーツ少年団でサッカーを始める。中学時代に日本初の女子サッカークラブチーム、東京の「FCジンナン」に入部。15歳の時にサッカー日本女子代表に初選出され、翌年のイタリア戦で代表デビュー。1985年、読売日本サッカークラブ・ベレーザ(現日テレ・ベレーザ)に入団。91年に第1回FIFA女子世界選手権(後の FIFA女子ワールドカップ)に出場、95年に第2回FIFA女子ワールドカップスウェーデン大会に出場し、ベスト8進出。翌年のアトランタ五輪にも出場。2013年にU-16サッカー日本女子代表監督に就任。同年10月AFC(アジアサッカー連盟) U-16女子選手権を制し、FIFA U-17女子ワールドカップコスタリカ大会への出場権獲得、翌年の大会で優勝に導く。14年9月にU-18サッカー日本女子代表監督に就任、15年8月、中国・南京で開催されたAFC U-19女子選手権2015で優勝。16年4月、U-20サッカー日本女子代表監督と兼任で、サッカー日本女子代表の監督に就任。これまでAFC女子年間最優秀監督に4年連続で選出されている。