周りには迷惑をかけられない立場を自覚

 夜の会食で飲むお酒は相手に合わせるのではなく、自分のペースで口に運ぶようにしています。できるだけアルコール度数の低いものを選び、途中で必ず水を飲むなど工夫をしています。

 それに二次会には行かないで、一次会で帰ります。できれば午後9時には会食をすませて、家には10時くらいまでには着くようにし、11時には寝るようにしています。遅くとも12時前には寝ようと自分で決めているんです。

 選手時代は次の大会まで日数が空いていたり、オフシーズンだったりすると、ちょっと羽目を外すことはありました。でも、最近は若いころのように深酒をしないから、友人や知人に対して付き合いが悪いんですよね、非常に(笑)。

 朝は午前4時に起きて、6時半から7時の間には事務局に顔を出すようにしています。まだほかに誰もいない早朝の時間帯を使って、一人ですませなければならない業務をこなしています。始業時間の9時になると打ち合わせや会議、それに外出など、自分の時間を持てなくなりますからね。

 午後11時に寝て、翌朝の午前4時に起きるので、睡眠時間は5時間程度…、ちょっと少ないですよね。もう少し寝るようにしたほうがよさそうです。

 選手時代は、睡眠不足で体調を崩しても、影響を受ける人は限られていました。でも、今の立場になると、体調を崩して大事な打ち合わせに行けなかったりすると、事務局全体に影響が及びます。周りに迷惑をかけることになるので、体調管理には十分気を付けなければなりません。

(まとめ:松尾直俊=フィットネスライター/インタビュー写真:村田わかな)

[ 日経Gooday 2018年8月29日付の記事を転載]

松下浩二(まつした こうじ)さん
Tリーグ チェアマン
松下浩二(まつした こうじ)さん 1967年愛知県出身。小学校3年生のときに卓球を始める。明治大学在学中の87年に全日本選手権ダブルスで初優勝。卒業後、協和発酵キリンに入社し1992年のバルセロナ五輪出場。93年にプロ宣言し、日産自動車と契約。同年の全日本選手権男子シングルで優勝。95年、日本選手権男子シングルで優勝。96年のアトランタ五輪ではシングルでベスト16、ダブルスでベスト8に進出。97年に世界選手権マンチェスター大会ダブルスで3位に。同年に日本人として初めてドイツの卓球リーグ「ブンデスリーガー」に活躍の場を移す。2000~01年シーズンに日本人で初めてフランス卓球リーグの選手となる。01年と02年全日本選手権シングル連続優勝。04年にアテネ五輪で4度目の五輪出場を果たした。09年1月の全日本選手権を最後に現役引退。10年に卓球用品総合メーカー、ヤマト卓球(現ヴィクタス)の社長に就任。17年にTリーグ設立のために社長の座を退き、チェアマンに就任。
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