本格的な宇宙開発は、1993年に中国国家航天局が設立された後で、いわば後発国になるが、21世紀に入ってからの追い上げはすさまじく、今や、世界の宇宙開発の中で、トップ3(米国、ロシア、中国)の一角に挙げられる。今後10年、20年の伸びしろで言えば、この国がナンバーワン、という認識を持っている人は多いと思う。

 なにしろ、2003年の神船5号以降、有人宇宙飛行をごく普通に成功させているし、無人月探査も実現させた。さらに、国際宇宙ステーションとは別立てに、中国独自の宇宙ステーションも計画している。

 その勢いを象徴するかのように、ブースは巨大だった。

 1単位が5×5メートルで、JAXAが1単位なのに対して、中国は4単位をつなげて使っていた。各国宇宙機関の中で最大だ。

ブースが広い!手前は長征とランチャー。

 展示されているのは、大型ロケットの長征シリーズ(CZシリーズ、あるいはLong Marchの英語表記からLMシリーズとされることも)や、これまでに打ち上げられてきた通信衛星、測位衛星(中国独自のGPS)の模型がまずある。

 ただし、この場では、宇宙の商業利用に焦点が当たっているせいか、小型人工衛星打ち上げに適した新型ロケット、快舟(KZシリーズ、2013年にデビューした固体燃料ロケット)が大きく取り上げられていた。初打ち上げの頃は「中国が謎のロケットを打ち上げた」と様々な憶測を呼んだあれだ。

 「中国には、ニュースペースと、オールドスペースのはっきりした区別はないんですよ。でも、商業航空宇宙計画というのは策定されていて、これは中国航天科工集団公司(CASIC)が担っています。快舟はそのために開発されたものです。低軌道への打ち上げで、1kg1万ドルを実現しています」

中国の「五大計画」

 これまでの実績をみると、低軌道への打ち上げ能力はシリーズの中で小型のKZ1クラスで数百キロ、大型のKZ11では1.5トンとなっている。これは日本のイプシロンロケットよりもちょっと能力が低い程度ではないかと思われる。

 「五大計画というものがありまして、そのうち、2つは大気圏内での無人機(大型で有翼のドローンのようなもの)と、地上数万メートル程度の高層で大気に浮かべるプラットフォームの開発です。これらはローカルな情報ネットワークや、ナビゲーションに使うものですね。ほかの3つは宇宙に直接関わるものです」

 ほかの3つ、を説明しよう。

 まず、水平離着陸できる航空機的な1段目の上に、2段目のロケットを取り付けた新型宇宙輸送システム“TengYun”。2段目は大気圏に再突入して帰還できるスペースシャトル的なものだ。有人飛行にも対応できる設計になっているという。