「受け入れ」は国主導を求む声

 外国人が増えることへの認識について、「増えていく方が良いと思う」「増えていくことは仕方ないと思う」と合計68.9%が回答。労働力不足への対応のほか、多様性の拡大を理由に挙げる声が多かった。

 特に外国人労働者を受け入れる際、受け入れ側に求める条件については企業よりも国の体制を重視する割合が多く、国民は国の体制づくりを求めていることが分かった。

日本で働く外国人労働者数は過去最高を記録した
●外国人労働者数と外国人を雇用する事業所数の推移
注:厚生労働省の「外国人雇用状況の届出状況」を基に筆者作成。2008年調査から届け出が義務化されて以降、徐々に捕捉率が高まっている側面がある点、また自営および特別永住者が含まれていない点に留意が必要

 一方で、外国人に期待すること(複数回答)については、「日本の法律や生活習慣を覚えて守ること(56.4%)」と「日本語を学ぶこと(41.9%)」の割合が特に高かった。

 これら2つの選択肢を選んだ回答者に、日本の法律や生活習慣を覚えることや、日本語を学ぶ際に発生する費用の負担方法について尋ねた。

 すると、「公費(税金)と、一部外国人自身に負担してもらうとよい」が最も高く、国による対策が急務であることがわかった。

 国内の外国人依存度の高さや調査結果をみると、外国人との共生はもはや避けられない状況であることが分かる。しかし、現在施行されている外国人に関する法律では、在留資格を規定した出入国管理及び難民認定法が中心で、在留する外国人の言語習得や、国・地方自治体の責務などについて定めた法律はないのが実情だ。

 法律がないため、在留する外国人に対する支援に大規模な国家予算がつかず、日本語の学習支援などは有志のボランティア団体や、自治体の自助努力頼みとなっている。

 たとえば東京都のある自治体では独自に外国人向けの生活情報を提供している。近隣の自治体には外国人向けの情報を提供しているところが少なく、多言語で提供される生活情報を求めて、当該自治体の外からも外国人が殺到し、費用負担が大きくなっているという。地方自治体単独の努力に依存するだけでは、限界があることがよく分かる。