:彼が、群馬工場で作る芯の品質をチェックする、官能検査の担当者の古川です。

古川さん(以下古):よろしくお願いします。

:お若いですね!

:ずっとベテランがやっていましたが、最近、20代の彼に代わりました。じゃ、さっそくチェックをやってもらいましょうか。

:工場から芯だけが封筒で届いて、それをホルダーに入れて試し書きをされているんですね。鉛筆でテストするのではないんだ。

:木の軸で書き味は変わりますからね。書き方も同じ角度、同じ筆圧、同じ速度で、同じ記号を書いていきます。丸まってくるとまたタッチが変わるので、削らずにチェックできるのは1、2回目までです。

Y:古川さんが、もし「おかしい」と言えば…。

:工場のラインが停まることも実際にあります。

神様ではなく、お客様の代表

:責任重大ですね。難しいことは何ですか。

:やはり、自分の気持ちを一定に保つことでしょうか。この仕事に就いたら右腕が太くなりました(笑)。あと、雨の日は書き味に影響するところがあるのがやっかいだったりしますね。

:チェックをやっている人は、仕事をしていると「梅雨入りした」と分かるそうですよ。

Y:ええっ。

:あっ、自分もアナログ絵描きなので、その感じはよく分かります。紙への鉛筆のタッチが変わるんですよね。

Y:そういうものなのですね。チェック役の方は、社内で選抜されるのですか?