若手が集まっただけ、という批判

 ただし、発足時からOne JAPANに対して批判の声は根強い。

 「若手が集まったことで、声が大きいように見えるだけ。会社に要求を突きつけるだけの『第二の労働組合』とみることもできる」「現に、彼らはまだ何も成し遂げていない」。本誌の取材に対し、ある製造業の幹部はこういい切る。

 若手からも反発がある。別の製造業の若手社員は「彼らは目立ちたがりというか、単に意識が高い系というか…。『まずは社内で結果出せよ』って思います。私には興味がないし、(One JAPANに)入りたいとは思わない」と言う。

 何をもって「成し遂げた」と表現するかは難しい。

 確かにOne JAPANは実際に製品やサービスを形にし、一般消費者に届けられるステージには到達していない。ただ、それを持って彼らの活動を批判するのは早計に過ぎる。

 1周年イベントのこの日、濱松は1年間の成果として、徐々に生まれ始めたコラボレーションを一番に挙げた。その実例を見ていこう。

鎌倉で開かれた国際カンファレンス「ZEN2.0」。ANAが機内シートを持ち込んだブースには行列ができた

 禅寺にいたのは、2人のキャビンアテンダント(CA)と、“ロボット”だった。9月上旬、神奈川県鎌倉市の建長寺で開かれたイベント「ZEN2.0」に、一風変わったブースが展示され、行列ができた。

 このイベントは、「マインドフルネス」の国際会議。マインドフルネスとは瞑想をベースとしたプログラムであり、シリコンバレー企業なども注目する訓練法の一つである。

 持ち込んだ3席の機内シートに座った一般参加者に、ANAのCAが脳波を計測するヘッドセットを取り付ける。“瞑想”の始まりだ。