いよいよ米大統領選がラストスパートに入った。この連載では、次期大統領が決まるまでの過程を追っていく。民主党候補のクリントン氏と、共和党候補のトランプ氏が直接対決するテレビ討論会。副大統領候補による論戦。重要なイベントを随時、取り上げる。米大統領に誰になるかは米国民だけの問題ではない。日本を含む世界の将来に大きな影響を与える。
シリーズ
消去法のアメリカ

完結
7回
-
オバマ政権とリベラルに対する白人の復讐
米大統領選挙を共和党のトランプ候補が制した。Brexitに続き「まさか」が再び起きた。その背景にあるのは、サイレントマジョリティとして無視されてきた白人労働者の怒りだ。彼らの反乱が、トランプ氏の当選としてここに結実した。
-
絶望とドラッグに沈む者たちがトランプに賭ける
かつて鉄鋼で栄えた街が荒廃し、人々の心の隙間にドラッグが入り込む。変化に対応できず、「絶望による死」に怯える白人層が、トランプに賭ける。絶望を上回る希望が立ち現れぬ限り、トランピズムは幾度でも首をもたげるだろう。
-
トランプを押し上げる「高学歴貧困層」の鬱憤
残り3週間を切った米大統領選。セクハラ発言テープの流出などで失速したトランプ氏だが、彼が可視化した「トランピズム」にはアメリカが抱える大きな課題が映る。連載3回目は、オハイオ州デイトンへ。
-
「反TPP」トランプの甘言になびく鉄鋼の街
残り3週間を切った米大統領選。セクハラ発言テープなどで自滅している印象のトランプ氏だが、彼が可視化した「トランピズム」は、間違いなく今のアメリカの断片である。連載2回目は古びた鉄鋼の町ペンシルベニア州モネッセンを訪ねる。
-
トランピズムの「白人主義」はここから始まった
米大統領選でのトランプ氏の躍進をして「トランピズム」という言葉が生まれた。仕事やコミュニティを失った怒りをベースにした反グローバリズム、反貿易、反移民が渾然一体となったポピュリズム的な動きを指す。その源流を追う。
-
トランプ氏は経済でのみ世界を語っている
11月8日の米大統領選まで5週間。クリントン候補とトランプ候補のいずれが選ばれるにせよ、彼らの現状認識や政策は日本と世界に大きな影響を与える。現時点で把握できるそれぞれの政策について、米国の有力シンクタンク会長に聞いた。
-
ヒラリー対トランプ、勝者なき論戦
9月26日、米大統領選のテレビ討論会が行なわれた。「クリントン氏が討論に勝利した」との評価が大勢を占めるが、大統領選そのものの行方を占いほどの決定力はない。“劣勢”を意識したトランプ氏が第2回以降に巻き返す可能性は十分に…
おすすめのシリーズ
-
小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
-
徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
-
クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
-
不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
-
菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
-
1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
-
10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
-
河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
-
ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
-
大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
-
グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
-
フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
-
ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
-
テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
-
70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
全8回