同社ではスマホアプリを使った無線配車を積極的に導入している。そのため無線配車の利用は全体的に増加している。

顧客を待つ日本交通のタクシー。無線配車は早朝時間帯の需要が増えている

 無線配車の利用データから時間帯ごとの需給バランスを算出した結果、見えてきたのが朝7時~10時のタクシー供給不足だ。

 「お客様がタクシーを呼びたくてもアプリではつかまらない。電話してもクルマが足りないか、通話中で電話がつながらない。そうした状況が頻発していた」(同社)

 朝のタクシー利用が増えたのはビジネスマンの早朝出勤など朝の活動量が増えたからだと同社では分析している。

 一方、今までの運転手の勤務体系は深夜を重視していたため、早朝4~6時には多くの運転手が仕事を切り上げてしまっていた。

 出社時間を遅らせて朝10時までの稼働へとシフトした。もちろん、長年、馴染んだ勤務時間の変更には運転手側の抵抗もある。だが、早朝の需要を取り込めば運転手にとっても収入が増えるなどのメリットを伝え会社側は説得をした。さらには、新人運転手を積極的に新しい「朝シフト」に振り向けた。

 朝7~10時の無線配車の売上高は、朝シフト強化前に比べ64パーセント向上した。

 同社の取り組みは深夜型の仕事であっても、先入観を捨てて消費者行動の変化を見てみれば、違う時間帯にビジネスチャンスが見出せることを示している。

■訂正履歴
2ページ目、本文中で「2010年12月期の1億2882万円から2016年12月期の1億7178万円へ約30%アップした」としていたのは、正しくは「2010年に比べ、2016年は約5.5%アップした」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2017/9/28 19:30]