ニトリは通年で採用しています

内定者に対してはどのようなことをしていますか。内定者は約500人と伺いましたが、それだけの学生をつなぎとめる工夫はありますか。

永島:早期に決めてくれた学生に対しては、当社が毎年実施しているアメリカセミナーの一部に連れていきます。また、ベトナムに自社工場があるので、その見学に連れていくこともあります。工場見学は、特に理系の学生にウケがよいです。将来的に生産管理をやるにしても、最初は皆店舗勤務からスタートするので、「先の姿をきちんと見せられるか」がポイントになります。

 当社は、「全社で採用する」という考え方を持っています。週に2回といったペースで自由参加のイベントを開いているのですが、そこに商品企画など各担当者を呼び、話をしてもらっています。

 あとは、「未来会議」で学生に提案をしてもらうこともあります。未来会議は、中堅社員が白井社長に事業提案するものなのですが、これを学生にやってもらいます。理系の学生だと、IoT家具といった、私たちと少し目線の違った提案をしてくれることがあり、面白いですね。白井社長は学生たちとの未来会議をとても楽しそうにやっていて、真剣に向き合っています。

理系の学生の採用も増えているのですか。

人財採用部のメンバー(写真:竹井 俊晴)

永島:内定者のうち10%ほどは理系です。割合は数年前とあまり変わっていませんが、「どのような研究をやってきたか」を具体的に見るようになりました。昔はとにかく理系を増やそうとしたこともあったのですが、今は数を追うというよりも、やってきた研究が将来ニトリで生きるのかを見るようにしています。

 ベトナムでまた新しい工場をつくり、もっと材料の段階から扱おうとしているので、高分子化学を勉強しているような人は欲しいですね。メーカーに技術職として入るような人を採用しています。

 もちろん、ニトリとは直接関係なさそうな研究をしていた人も採用しています。サメの歯を研究していました、キウイの種を研究していました、というような人もいて面白いですよ。

理系の学生にはどのようにアプローチをしているのですか。理系の学生にとっては、ニトリは選択肢として思い浮かびにくい気がします。

永島:生産管理や開発といった分野は、理系の学生になじみがあります。

 あとは、「ニトリって実はロジックを大切にしているんだよ」というのを打ち出すと響きますね。例えば、新宿タカシマヤタイムズスクエア店を見てもらうと、いかにもきれいにコーディネートされていて、インテリアコーディネーターが感性で店舗をつくっているように見えます。

 でも実は、あらゆるところに「ロジック」が走っているのです。どうやったら店内を大きく回ってもらえるか、といった理論です。「感性とロジックのバランスがあるから、ああいうお店ができる」というような話をしていくと興味を持ってもらえます。