1. まずは“減塩”を意識すること

 「減塩しょう油や減塩みそを使うよりも、今まで使っていた調味料の“量を減らす”ほうがおいしく食べられます。まずは“塩分を減らそう”と意識すること。しっかり意識しなければ、長年の食生活を変えることはできません」と松田さんは話す。

 2015年から食品表示法が施行されて、加工食品にはナトリウムの量とともに「食塩相当量」が表示されるようになった。表示をチェックする習慣をつければ、自然に塩分の取り過ぎは抑えられるだろう。ナトリウムの量しか書いていない場合は「2.54」をかけた数字が食塩相当量。ナトリウムが500mgの場合、500×2.54で1270mg、つまり1.27gになる。

 「毎日、血圧を測るのもいいと思います。減塩を意識するようになるし、数値が良くなってくればやる気も出てくるでしょう」と松田さんはアドバイスする。

2. 「かける」よりも「つける」

 料理が出てくると無条件にしょう油やソースをかける人も少なくない。調味料を使う前に、まずはそのまま食べて味を確認しよう。

 塩分が少なくても、辛味、酸味、香りなどが強いと、物足りなさを感じにくい。レモン、山椒、唐辛子などを積極的に利用するといい。また、「甘味を減らすと塩味が際立ちます」と松田さん。料理するときは砂糖を減らすと、塩の量も少なくて済む

 また、同じしょう油を使うのでも、「全体にかける」より「小皿に取って食べる直前につける」ことを松田さんは勧める。食品の表面にしょう油がついたほうが味を感じやすく、香りも強くなるからだ。寿司の場合は、染み込みやすいシャリではなくてネタにしょう油をつけることで口に入る量を減らせる。

 「ただし、例外もあります。私たちの実験で、冷や奴はつけるよりもかける方が、口に入るしょう油が少なくなりました。箸で豆腐を切ると断面にデコボコができて、そこにしょう油がたくさんつくのではないかと思います」(松田さん)

3. スパゲッティは水気をよく切る

 スパゲッティは塩水でゆでる。これは麺に味をつけるとともに、ふやけにくくする効果がある。しかし塩を少なめにしてゆでても、「皿に移す前によく水気を切っておくと、ふやけにくくなります」と松田さん。ソースにしっかり味がついていれば、麺が少しくらい薄味でもあまり気にならないという。

4. 塩分の多い食材はいったん水に浸す

 魚や加工肉など、塩分の多い食材は、料理する前に水に浸しておくと、意外なくらい塩分が抜ける。松田さんの実験によると、かまぼこ(厚さ1センチメートル程度)を15分水につけると27%(下図)、甘塩サケを焼く前に30分水につけると29%塩分が少なくなった。

 また、「ソーセージやベーコンは焼くよりもゆでる方が塩分が抜けます」と松田さん。ベーコンを20秒ゆでると、塩分が32%減ったという。

水に浸すことで塩分が抜ける
厚さ1センチメートル程度のかまぼこ2切れに塩分が0.67g含まれていた。水に5分漬けると0.60g、15分で0.49g、30分で0.46gに減った。(データ提供:松田康子教授)
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