今は支店からセンターに人が異動するという話かもしれませんが、今後は雇用する人数自体が減っていくということになりませんか。

太田:雇用する人数を減らすことは、究極の目的ではありません。生産性を向上するのが目的ですが、トータルとしては生産性が向上すれば結果として必要な人数は減ってくると思います。

 もちろん今いる人たちが職を失うわけではないですよ。例えば配置転換によってセンターで働く人、お客様とコンサルテーションする人、グループ会社で活躍する人など、いろいろなケースが出てくると思います。

新卒採用への影響はどうでしょう。

太田:これまでは、銀行、カード、リースなど、各社それぞれに採用していました。今後はグループ全体で全体の人事戦略を考えていくということになっていくと思います。

グループ採用というところまでいきますか。

 すぐにはならないと思います。やっぱり各社の処遇が違うし、労働条件も違うので。でも人材や人数のコントロールは、グループベースで考えていくことになります。

カードローン、健全なニーズがある

銀行カードローンやアパートローンの残高が積み上がっていることに、批判が強まっています。

太田:カードローンについて、借り過ぎや貸し過ぎによって個人の債務者が不幸な目にあってしまうところは、我々がある程度気を付けて、コントロールをしていかなければいけません。一方で、あまりにも過度に縮こまると健全な需要にも応えられなくなります。そこはちゃんと個別、個別にきちんと見て対応していきたいと思っています。

 例えば女性の社会進出に伴って、若い女性の間でカードローンのニーズが増えています。買い物やレジャーに行きたいといったニーズです。これは不健全なものではありません。次のボーナスまでお金が足りない、あるいは、ちょっと今月は足りないといった感じですね。そこにきちんと対応すれば、国民の消費にもつながるし利便性にもつながります。全体を一絡げにするのではなく、問題になっているところはきちんと対応しつつ、需要には応えるようにしたいですね。

より深く個別の事情や使用用途までたずねる必要が出てくるのでは。

太田:なるべく、そういう努力をしたいと思います。今、求められている方向性に持っていって、そういうコンサルティング的な機能も必要になってくるでしょう。

コンサルティング能力が求められるのは、ほかの業務でも同様ですね。

太田:はい。例えば個人間のお金の移動、預金の引き出し、支払い、決済。そういうものは、どんどんスマホでできるようになってきます。わざわざ銀行員が手を掛けて、仕事をする必要もないと思うんです。

 だけど、資産形成やライフプラン作成といった、人とがちゃんと対面してきちんと対応しなきゃいけないところは、これからもっと伸ばしていきます。

金融とIT(情報技術)が融合したフィンテックを始めとしたデジタル化の潮流については、どう取り組みますか。

太田:デジタライゼーションは、グループの運営の至るところに必要です。全面的に推進をしていく方針で、その一部がフィンテックを使った新しいビジネスと思っています。

 まずはお客さんの利便性の向上を図りつつ、より安いサービスを提供していくことが重要です。先程言った銀座支店のような取り組みですね。