お酒を飲む人や喫煙者もバリウムより胃カメラを!

 そのほかにも、バリウム検査のマイナス面は、いくつかあります。

 まず、レントゲン撮影をするので医療被ばくがある、ということです。また検査の結果で病変が疑われる場合、後日改めて精密検査として胃カメラを受ける必要があります。つまり、二度手間になってしまうわけです。

 「いつもバリウムで引っ掛かって、精密検査に回されてしまう」という人は、もう最初から胃カメラを選択した方がいいでしょう。

 もちろん、バリウム検査が有用ではない、ということでは決してありません。ただし「アルコール過飲」や「タバコ」「逆流性食道炎」など、食道がんのリスク因子がある場合は、胃カメラを選択した方が安全です(逆流性食道炎については改めて解説します)。

 では、胃カメラにはマイナス面がないのかと言うと、決してそんなことはありません。 例えば粘膜とカメラが擦れて出血することは時々あります。また極めてまれですが、食道などに穴を開けてしまうこと(穿孔)があります。

 何より現実的に最大の問題になるのは、「検査が苦しい」ということでしょう。

 皆さん、ノドの奥に指を入れればオエっとなると思います。これを嘔吐反射と言います。指の代わりに胃カメラを入れても、同様のことが起こります。これは人間には誰しも備わった体の機能なので、胃カメラを入れるとオエオエするという方がむしろ自然なことなのです。

 とは言え、「だから耐えてください」というわけにもいきません。では、どうすれば胃カメラをラクに受けることができるのでしょうか。

 次回は、胃カメラ経験者ならば、誰もが知りたいであろう、「胃カメラをラクに受けるコツ」を伝授いたします。

【参考文献】

Comprehensive Registry of Esophageal Cancer in Japan 1998-1999