炭水化物は「必要最低限」を確保しなくていい?

 一方で、炭水化物には「必須炭水化物」はありませんので、下限はもう少し緩くてもいいのかもしれません。

 ただ炭水化物はエネルギー源として優れていること、脂質やたんぱく質の取り過ぎが健康を害するのではないかと懸念されたこと、などの理由で比較的多めに取るように決まっています。理由をもう一つ付け加えるならば、昔から日本では稲作が盛んで、米が比較的手に入りやすかったからといった歴史的な経緯も影響しているでしょう。

 いずれにしても、実はこのバランスにはそこまで明確なエビデンスはなく、あくまで目安として定められていると考えた方が良さそうです。
 米国糖尿病学会でも、炭水化物、たんぱく質、脂質のバランスに、「絶対的な正解はない」としています③。

 

 そして前回(「生活習慣、最初から満点を目指さなくていい」でも解説した通り、このバランスになるようそれぞれの栄養素をどれぐらいの量で食べればいいのかは、エキスパートの栄養士でもない限り、まず判断できないでしょう(私も分かりません)。

 そして率直に言えば、これを遵守している人も、そう多くはないだろうと推察します。

 公的には上に挙げたようなバランスで食事をすることが勧められていますが、世界を見渡せば、膨大な数の食事法が存在しています。

 中でも特に、生活習慣病のリスクを下げるために医療の世界でしばしば言及される食事法には、次のような種類があります。

 次のページで、マンガを用いて解説しましょう。